なぜですか

書きたいと思ったことを書きます

抽象的な無関心を欲する

何かをしなければ損をする。
何かをしなければ得をしない。
何かをすれば損をする。
何かをすれば得をしない。

そういう価値観を持つことを強要されることにすごく疲れる。

何かをしないことは、ただ何かをしなかったことであるべきだし、同様に、何かをしたことは、ただ何かをしたことであるべきだと思う。

他人からお金を取るための口実に、その人が何かをしなかったことや、何かをしたことを使わないでほしい。

宣伝の声が騒がしすぎる。

2017年を振り返る

この年齢にもなって恥ずかしながら、自分はとても懐疑的な人間で、それが奏功する場面もあるにはあるのですが、もちろんいつもうまくいくわけではありません。

物事を教わるにしてもそうで、「これこれこういうことが起こらないように、こうするのです」と聞いても、その場では「本当にそうか?それが起きないこともあるのではないか?」と考えがちで、いったん先入観でそうなってしまうと素直に受け入れることができません。

またそういう場合は実感もわきにくく、「そういうこともあるんだろうな」と思おうとしても実際の場面がなかなか想像できないので、いざ直面してみるまでは不測の事態が予期できず、無意識のままに、もしくは楽天的に捉えて、「こうするのです」の部分を破ってしまうことがあります。そしてそのとき初めて「なるほどこういうことが起きないように、こうするのか」と、実感とともに合点がいくのです。

 

2017年は、とくにそういう年でした。

 

面白かった本について

小説

『あなたの人生の物語』著:テッド・チャン

あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)

あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)

 

映画『メッセージ』の原作を含む短編集。映画を見てからでも良いので、原作も読むべきだなと思いました。原作ではすこし想像しづらい描写が映像になっていますし、逆に映画での描写の意味が原作での心理描写にあらわれています。より深く楽しめることでしょう。

 

新書

『日本語 <上・下>』著:金田一春彦

日本語〈上〉 (岩波新書)

日本語〈上〉 (岩波新書)

 

今年は仕事の関係で校正の作業をすることになったので、知識の裏付けの意味もあって日本語関係の書籍をたくさん読みました。そのうちのひとつです。

校正では人の文章に対して少なからぬ提案や指摘をするのですが、その際に「なんか読みにくいから変えてください」とは言えません。多くの場合、説得力のある理由を添える必要があります。この本はその助けになりました。

 

漫画

とめはねっ!鈴里高校書道部』 著:河合克敏

帯をギュッとね!』や『モンキーターン』を描いた作者による、書道漫画です。テレビドラマにもなりました。1巻から9巻までは去年までに読んでいて、一昨年14巻で完結したことも知っていたのですが、今年になってやっと読み終えました。

近年まれに見る、とても綺麗にまとまった終わり方をした漫画だなと思いました。非現実的なほどに大人びた高校生や、バカで無責任すぎる大人も登場しないし、作者が言いたいことを言うためだけのキャラクターも出てこない。作者が透けて見えないことに、一番好感を持てました。

 

お酒について

「楽しいお酒を飲む」が今年の目標でした。来年もそのままかなと思います。

年々、飲むと沈むことが増えてきたような気がします。その場は楽しいんですけど。

 

確定申告について

やりましたが、8ヶ月も前のことでもはや忘れました。最初は freee や MonerForward などのサービスを使ってみましたが、最終的には税務署のWebサイトにあるサービスを使うのが一番楽だったように思います。

 

 

そういえば、サービサーとして世の中に何を提供すべきなのかについて考える年でもありました。

 

よくラーメン屋のたとえ話をしているのですが、世の中にあるものの品質が徐々に下がり、言わば「フードコートのラーメン屋」になっているような気がするのです。それも、看板だけは「老舗の名店」のままで。

するとどうなるかと言うと、少しずつそれが「老舗の出すうまいラーメンの味」として認識されていくのです。もちろん食べた人全員がそう思うわけではないでしょう。しかし味がわかる人だけでないこともまた事実です。

あくまで例え話ですが、ここで言う「老舗の名店」のオーナーが、ラーメンの味がわからないこともまたあります。そんなオーナーが、他の料理人から安価でうまいラーメンを作れると聞けば、今まで雇っていた料理人を入れ替えることでしょう。そしてその安価なラーメンの実態がフードコートのラーメンだとしても、オーナーにはわかりません。

さらに悪いことに、オーナーの店は人通りのある表通りにあり、かつ店の壁に貼られた広告による収入が、ラーメンの販売で得られるそれよりも上回っているのです。多少味のわかる人に幻滅されたとしても、他にも人はたくさんいますし、そもそも人さえ来てくれれば、ラーメンが売れる必要はないのです。

 

それはもはやラーメン屋なのでしょうか。

そしてそのよくわからない何かは、いったい誰に価値を提供しているのでしょうか。

 

というようなことを考えたり、悩んだりする年でした。安価で一流のラーメンを作る方法さえあれば、この流れに乗って世の中が良くなっていくと思うのですが、答えは出ていません。

 

2018年の目標

イタリア語

イタリア旅行を機に今年の8月から勉強しているイタリア語ですが、当然ながらまだまだ身についていませんし、来年も続けます。

今はフレーズ本や単語集を読んだり、勤務中に書籍に付属のCDを聞いたり、Facebook にイタリア語で書き込んだり、NHKの教育番組を見たりしています。来年は、それらに加えて新たにディクテーションをやってみようと思います。

来年の終わりまでには、せめて意味のわかる文を書いたり、多少詰まってでも言いたいことが言えるようになったりしたいなあ。背伸びして翻訳もやってみたい。それにもう一度イタリアにも行きたいなあ。

 

 

 

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それではみなさま良いお年を。

イタリア旅行 - 言葉編

イタリア旅行で感じた、言葉についてのことを書きます。

あくまで自分が感じたことにすぎないので、誤りもあると思います。鵜呑みにせず、一意見としてご参考ください。

 

 

通じる言語

イタリアの公用語はイタリア語*1です。国家形成の経緯の影響で特徴的な方言が各地方に多くありますが、基本的に全域で共通イタリア語が通じるようです。

そのほか北部でフランスと近い地方ではフランス語が、ドイツと近い地方ではドイツ語が、スイスと近い地方ではスイス語が通じるという話もありますが、自分にはわかりませんでした。

英語は、観光地では基本的に通じますが、日本よりもやや多くの人が話せるかなぐらいの感覚で、挨拶やYes/No、数字、簡単な説明ぐらいであればほぼ全員が話せていたように感じました。少なくとも、ホテルのスタッフや店員さんは全員英語が話せると思って間違いないと思います(バスの運転手さんは怪しいけど)。

 

とはいえ日本で外国人が「コンニチハ」と言ってくれるとなぜか嬉しいのと同様に、イタリアで「Buongiorno」と挨拶すると嬉しそうにしてくれる人もいます。イタリア語も覚えていったほうが、イタリア人とのコミュニケーションは捗ることでしょう。

 

最低限覚えたい単語・フレーズ

おそらくどんな言語でもそうですが、以下は最低限覚えて行ったほうが良いと思います。

  • ありがとう
  • はい
  • いいえ
  • すみません(呼びかけ)
  • ごめんなさい
  • おはようございます
  • こんにちは
  • こんばんは
  • またいつか会いましょう
  • 美味しい
  • トイレはどこですか?
  • 1〜20 までの数字

イタリアの場合、「トイレはどこですか?」は非常に重要です。トイレの切れ目が旅の切れ目です。いつでも場所を確認できるようにしておきましょう。上記それぞれのイタリア語は以下です。

  • Grazieグラッツェ) ありがとう
  • (スィ) はい
  • No(ノ) いいえ
  • Scusi(スクズィ) すみません(呼びかけ)
  • Mi scusi(ミスクズィ) ごめんなさい
  • Buongiorno(ブォンジョルノ) おはようございます
  • Buongiorno(同じ) こんにちは
  • Buonasera(ブォナセーラ) こんばんは ※15時ぐらいから使う
  • Arrivederci(アッリヴェデルチ) またいつか会いましょう ※「さようなら」は Addio(アッディーオ)
  • Buono(ブォノ) 美味しい
  • Dov'è il bagno?(ドヴェ イルバーニョ?) トイレはどこですか?

1〜20 までの数字は、

  1. Uno(ウノ) ※同名のカードゲームがありますね
  2. Due(ドゥーエ)
  3. Tre(トレ)
  4. Quattro(クアットロ) ※ピザのクアトロフォルマッジは「4つのチーズ」です
  5. Cinque(チンクエ)
  6. Sei(セイ)
  7. Sette(セッテ)
  8. Otto(オット)
  9. Nove(ノヴェ)
  10. Dieci(ディエチ)
  11. Undici(ウンディチ) ※Uno + Dieci
  12. Dodici(ドーディチ) ※Due + Dieci
  13. Tredici(トレーディチ) ※Tre + Dieci
  14. Quattordici(クァットールディチ) ※Quattro + Dieci
  15. Quindici(クィンディチ) ※Cinque + Dieci
  16. Sedici(セーディチ) ※Sei + Dieci
  17. Diciassette(ディチャッセッテ) ※Dieci + Sette
  18. Diciotto(ディチオット) ※Dieci + Otto
  19. Diciannove(ディチャンノーヴェ) ※Dieci + Nove
  20. Venti(ヴェンティ)

このあたりは値段でよく聞きました。あとは10刻みで30,40,50...と覚えておいたほうが良いですが、それがなくてもおそらくなんとかなります。

 

よく使ったフレーズ

最低限覚えておけば良い言葉があれば大丈夫だと思いますが、それ以外にイタリア旅行中よく使ったフレーズを紹介していきます。

 

クレカ使えますか?

Posso pagare con la carta di credito? (ポッソ パガーレコン ラカルタディクレディト?)

レストランや個人商店、ホテルなどで非常によく使いました。返事は以下のような感じです。

  • Certo.(チェルト) =もちろん
  • Sì.(スィ) =はい
  • No, non accettiamo.(ノー ノナッチェティアーモ) =いいえ、受付できません

 

これください

Prendo questo.(プレンド クェスト) ※ひとつだけの場合

Prendo questi.(プレンド クェスティ) ※複数の場合

Prendo questa e... questa.(プレンド クェスタ エー… クェスタ) ※「これと〜…これください」と、ショーケースを見ながら考える感じ

黙ってショーケースを指差したり、黙ってレジに持っていっても「買いたい」という意思は伝わりますが、気持ち良い買い物のため、何か一言言いたいものです。そんなときに、自分はこう言いながら買い物していました。ピザ(pizza)などは女性名詞なので、それを指し示すための「これ」も女性名詞形の questa にしてやる必要があったり、厳密に考え始めるとすこしややこしいですが、すべて questo で押し通しても観光客オーラでなんとかなると思います(もちろんきちんと学習したい人はそうはいきませんが)。

 

ふたりです

Siamo in due.(シアモ イン ドゥーエ)

日常的にレストランやピザ屋に入った際、何人か聞かれるのでこう答えていました。たいてい「ここに座れ」とか「好きな所へどうぞ」とか、手振りと言葉で示してくれます。

 

予約してます

Ho una prenotazione.(オウナ プレノタツィオーネ) ※イタリア語では「H」は発音しません。

主にホテルのチェックイン時によく使いました。こう言ってから予約票を見せると、スムーズに受付が済みます。しかし同時に、その後の朝食やクリーニングなどの説明もすべてイタリア語で話されてしまうという諸刃の剣でもあります。自信がなければ英語か手振りでいきましょう。

 

これいくらですか?

Quanto costa?(クアントコスタ?)

たいていのものには値札がついていますが、ときたま値札もシールもついていないことがありました。そんなときにはこのフレーズ。返事は以下のような感じです。

  • Dodici.(ドーディチ) =12(ユーロ)
  • Venti euro.(ヴェンティエウロ) =20ユーロ
  • Dieci e trenta.(ディエチエトレンタ) =10ユーロ30セント

 

お会計お願いします

Il conto, per favore.イルコント ペルファヴォーレ)

レストランに入って、座って、メニューを見ながら注文して、食べて…という一連の流れは何も言わなくても済みますが、店を出るときだけは「会計して出たい」という意思を伝える必要があります。そんなときのフレーズがこれ。

ちなみにイタリアではテーブル会計が多かったように思いました。レシートが置かれていない場合でも、店員さんを呼んで上のフレーズを言えば、内訳を記載したレシートを持ってきてくれます。とはいえカウンター払いやレジ払いの店もあるので、周囲を観察するなどしてその店のやり方を見習いましょう。

 

どれも美味しかったです

Era tutto buono.(エラ トゥット ブォーノ)

レストランのお会計時に言うと受けが大変良いです。美味しかったならぜひ言いましょう。

 

楽しかったです

È stato un piacere.エスタート ウンピアチェーレ

ホテルのスタッフや、路上で絵を描いている人、本屋の店員さんなど、イタリアではたくさんの出会いがあり、その都度会話があります。もし楽しかったなら、別れ際にぜひこう言いましょう。

 

大人二枚お願いします

Due interi, per favore.(ドゥーエ インテリ ペルファヴォーレ)

美術館や博物館でチケットを買う際によく使いました。intero は「完全な」とかいう意味ですが、子供料金半額などに対し、全額払うという意味なのだと思います。

 

ここは私の席だと思います

Credo che questo è il mio posto.クレドケ クェストエ イルミオポースト)

別記事にも書きましたが、長距離列車であるフレッチェは、全席指定席にも関わらず、すでに人が座っていることがしばしばあります(5回中2回ありました)。その際に自分の権利を主張するための言葉がこれです。車両番号に自信がないなど、Credo (クレド 信じる)とまではいかないのであれば、Penso (ペンソ 思う)で言い換えましょう。

 

持ち帰ります(テイクアウトします)/店内で食べます

Portò via.ポルトヴィア) =持ち帰ります

Mangio qui.(マンジョクイ) =ここで食べます

信じられないかもしれませんが、意外とマクドに行きます。その際「Mangia qui?(マンジャクイ?)=ここで食べますか?」と聞かれるので、こう答えましょう。

ちなみにイタリアのマクドナルドには、店内にタッチパネル式の自動注文機がある場合があります。ここで注文を済ませ、レシートを受け取ると、品物受け渡し口でレシート記載の番号が呼ばれるという仕組みです。口頭で注文しなくて済むので便利ですが、テイクアウトか店内かの選択だけは、口頭ですることもあります。

 

この添付ファイルを印刷してもらえますか?

Può stampare questi allegati?(プオ スタンパーレ クェスティアッレガティ?)

イタリア旅行前にすべての予約を済ませ、家で印刷物をプリントアウトしてから出発していれば不要なフレーズですが、急にどこどこの博物館を予約しただとか、帰りの飛行機のWebチェックインをしただとかで、メールで送られてきた予約票や航空券を印刷したくなることがあります。

たいていのホテルは受付で印刷を引き受けてくれるので、このフレーズでメールを見せながら頼んでみましょう。自分は3回ほど経験しましたが、すべて、まずメールをホテルのアドレス宛に転送し、それを印刷してもらう、という流れでした。ホテルによっては1枚1ユーロなどと有料なこともあるので、確認が必要です。

 

切符(チケット)はどこで買えますか?

Dove posso complare i biglietti?(ドヴェポッソ コンプラーレ ビリエッティ?)

観光地化された教会などに入りたいのに、どこでチケットを買えばいいのかわからないとき、その場で警備している警察官や軍人さんにこう聞いてみましょう。まずどんな人でも指差してくれますし、「Là(ラー)=あそこ」「LÌ(リー)=あそこ」「Sinistra(シニストゥラ)=左」「Destra(デストゥラ)=右」などが聞き取れれば安心です。

 

荷物を預かってもらえませんか?

Posso lasciare qui i miei bagagli.(ポッソラシャーレクイ ミエイバガーリ)

ホテルのチェックアウトから列車の発車までに時間がある場合、荷物を置いてまだすこし観光したいですよね。そんなときはこう言って確認してみましょう。自分の場合は「ロビーに置いておいて」と言われることがしばしばでした。

 

ひとつ聞いてもいいですか?

Posso avere un'informazione?(ポッソアヴェーレ ウニンフォルマツィオーネ?)

何か質問したいとき、非常によく使いました。イタリア人の友達が「Un'informazione?」の部分だけで使っていたので真似してそこだけ言っていたんですが、それでも普通に通じたので、後半だけでもいいのかもしれません(少なくとも、変なやつだとか無礼なやつだとか思われているような表情はされませんでした)。

 

Posso chiederLe una cosa?(ポッソキエデルレ ウナコーザ?)

同じような意味で、こう言うこともできるようです。自分は結局「Un'informazione?」で乗り切ったので、使いませんでした。

 

手に取っていいですか?

Posso prendere in mano?(ポッソプレンデレ インマーノ?)

お店で陳列されているもので、いかにも壊れそうなものだったり、そもそも触っていいのかどうか迷ったときに、確認のため使いました。

 

あー良かった。

Meno male.(メノマーレ)

「何か悪いことになりそうだったけど、そうならなかった」というニュアンスの「あー良かった」です。意外に使いますし、これが言えるとイタリア人からニヤッとされます。

 

これ好きです。

Mi piace questo.(ミピアーチェ クェスト)

例えば料理や絵画など、何かが気に入ったときに積極的に使いました。買い物のときに好みを伝えると、「これが好きなら、これはどう?」とおすすめしてもらえるので助かります。

 

本当に?

Davvero?(ダヴェーロ?)

相手が言ったことに対するリアクションとしてよく使いました。「Dici davvero?(ディチ ダヴェーロ?)=本気で言ってるの?」などもよく使います。

 

わかりました。

Ho capito.オカピート)

相手の説明がわかったら言いましょう。相槌で「なるほど」と言いたいときには、「Capisco.(カピスコ)=なるほど」と言うようにしていました。

 

(お金を払いながら)これどうぞ

Ecco a lei.(エッコ アレイ)

単に物を渡すときには「Prego.(プレゴ)=どうぞ」が便利ですが、お金を払うときだけは自分はこう言っていました。正しいのかは謎ですが、とくに変な顔もされませんでした。

 

なぜイタリア語を話すべきか

冒頭で書いた通り、イタリアでは英語が割と通じます。しかしながら、自分はイタリア語を覚えてイタリアに行き、実際に話してみて、できるだけイタリア語で話したほうが良いなと感じました。

それは相手が嬉しそうにしてくれるということもありますが、それ以上に、親しくしてくれるようになるからです。中には、少しだけでも話せることがわかると、こちらが聞き取れるようにゆっくりと、難しい単語を使わず話してくれる人もいます。逆に日本語の簡単な単語を覚えようとする人もいます。こちらが「Buono!」と言うと、誰が教えたのか、「オイシイ!」と笑顔で返してくれる店員さんもいます。そんな人たちとイタリア語を使ってコミュニケーションすることは、きっと感動を伴った忘れられない思い出になるでしょう(自分はなりました)。

少しの努力だけで、旅行がより良い、思い出深いものになるのですから、やはり現地語を覚えて出発するほうが良いと思います。

 

それに、旅行先で外国語で話すことは、「次はもっと上手くなる!」というモチベーションを高めるためのきっかけをくれます。たいてい、最初はなんでも上手く言えません。自分の場合も、知らない物の名前や知らない用法に直面し、結局は手振りや、まだイタリア語よりは使える英語に頼ってしまうことがしばしばありました。また、ネイティブのイタリア語は全然聞き取れません。これまた「次は完璧に聞き取ってやる」というモチベーションにつながります。たくさん失敗することが、帰国後に学習を継続するための力になるのです。

 

もちろん「下手なイタリア語で話しおって」とか「最初から英語で言え」とか思われている可能性も大いにあります。とくに自分の仕事をさっさと終わらせたい人が相手だと、その傾向が強いでしょう。しかし、だからといって遠慮していてはいけません。相手はイタリア人ですし、自分が話そうとしているのもイタリア語です。彼らの真似をしてイタリア人らしく己の主義を貫くことに、何の遠慮が要りましょうか。

また、自分は「発音が上手い」としばしば言われました。これは完全にはお世辞ではないようで(部分的にはそうかもですが…)、書籍を当たると「日本人はイタリア語の発音で有利」という記載によく出会います。実際、英語圏出身者のイタリア語で、「cucinare(クチナーレ)=料理する」を「クシナーレ」と発音している人に出会い、聞き取るのに苦労しました。もしかしたらそれは方言だったのかもしれませんが、いっそ「自分のほうがより正しい共通イタリア語の発音をしっかりできてるんだ」と自信を持って発言してしまいましょう。

 

どう勉強したか

「勉強」というと堅苦しいですが、自分の場合は書籍と、イタリア人の友達に質問するという二つの方法で、旅行前に3ヶ月かけて、少しだけイタリア語を習得しました。

書籍 

キクタイタリア語会話【入門編】

本屋さんでイタリアのガイドブックと一緒に購入しました。基本の113フレーズと、各フレーズの派生フレーズが収録されていて、音楽にのせて日本語とイタリア語を音読した CD も付属します。

自分の場合は「まずとにかく口で覚えること」を意識して、CDを聞きながら自分でも口ずさみ、覚えにくいものは筆記しながら口に出してみたり、そのフレーズを言いそうな気持ちになって言ってみたり、いろいろやってみました。

仕事中もなるべくCDを聞き、1日1時間は最低限勉強できるようにしました。そのおかげか、3ヶ月の間で、基本フレーズ113のうちの80%ぐらいはスムーズに言えるようになったと思います。

中には「これいつ使うねん」と思うようなフレーズ(「父のためにネクタイを探しています」とか)も入っていますが、そのフレーズに含まれている単語(この場合は「探す」など)が意外に重要だったりと、覚えて損はしない構成かなと思いました。

CD付 キクタンイタリア語会話【入門編】

CD付 キクタンイタリア語会話【入門編】

 

また、不定冠詞・定冠詞や、数字、曜日、月、代名詞なども掲載されていて、その一覧をそのまま、覚えるまで書き写すことで頭に入れました(だいたい5回目ぐらいで覚えられます)。

 

デイリー日伊英3か国語会話辞典 カジュアル版

こちらは勉強には使用していません。旅行直前に購入し、イタリアでとても役に立ちました。

27のシーン別にフレーズが合計1,200収録されていて、たいていの言いたいことはこれを見れば言えました。といっても相手の前で堂々と引くというよりは、予め引いて覚えてから言う、という使い方です。

デイリー日伊英3か国語会話辞典 カジュアル版

デイリー日伊英3か国語会話辞典 カジュアル版

 

小さめのサイズなので肩掛けバッグの中にも入りますし、いざというときのための保険として忍ばせておくと安心できます。

 

旅行前に読んだ書籍は、ほとんど上の2冊だけです。もちろんこれだけでは文法や語彙は身につかないので、帰国後に買い足しました。

 

 

以上、イタリア語についてでした。思い出し次第追記していきます。

 

mizunokura.hatenablog.com

イタリア旅行 - 街の感想(ミラノ・ローマ・ヴェネツィア編)

引き続き、イタリア旅行で訪れた街の感想について書きます。

前編はこちら

mizunokura.hatenablog.com

 

 

ミラノについて

フィレンツェからフレッチェに乗って1時間50分北上したところにあるイタリア第二の商業都市で、北イタリア最大、ヨーロッパ全体でも有数の規模を誇ります。

街にはフィレンツェのように教会や遺跡が数多く残る一方で、高度な近代化が進められており、大通りにはブランドショップが立ち並び、物価も高く、マクドナルドなどの比較的新しい飲食店も数多く建っています。さながら街全体が東京・銀座といった感じを受けました。

街の雰囲気

行く前の印象は『人が密集していて治安が悪く、スリや詐欺師たちが虎視眈々と観光客を狙っている、イタリアで最も危険な街』というものでした。生きて帰れるか割と本気で心配していて、地下鉄に乗るために切符を買うときも周囲を無駄にキョロキョロしていましたし、地下鉄内でも常に必要以上に気を張っていました(必要だった気もしますが)。

しかしながら、いざ実際に行ってみるとそこまでの危険地帯ではありませんでした。身の危険を感じたこともまったくないわけではないですが、北斗の拳の世界ほどではありません。物乞いも他の街に比べると少なかったような気がします。

タクシーに乗っても大丈夫ですし、地下鉄に乗っても身ぐるみ剥がされたりはしませんし、スーパーに武装した軍人は立っていませんし、夜の高速道路を改造バギーが走り回ったりもしていません。日本よりもすこしだけ(地下鉄ではしっかりと)気を張っていれば、きっと快適に過ごせると思います。

余談ですが、自分はアニメ『ロミオの青い空』のファンで、その舞台となったミラノの街には聖地巡礼のつもりで訪問しました。以下の見どころもそれに影響されています。

見どころ

ミラノ大聖堂:ミラノのドゥオーモです。地下鉄 Duomo 駅があり、階段を上がると目の前にその姿が現れます。その時点で感動が押し寄せてきました。ミラノのドゥオーモは14世紀から建設が開始され、宗教改革により一時中断。その後の19世紀にナポレオンによって完成されました。

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正面。尖塔群が高画質で見せられないのが残念です。

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背面の装飾窓

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青銅製の正面扉

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側面の装飾

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内部。少年時代のロミオはこの光景を見ていない気がします

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夕陽を受けるドゥオーモ

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夜のドゥオーモ

自分はドゥオーモが好きになりすぎて、一度ならず二度三度と足を運びました。黒い兄弟の誓いのポーズもとってしまいました。内部の装飾も素晴らしく、執念を感じるような緻密さに埋め尽くされており、「そりゃあ信心も持つわ…」と、妙に納得してしまいました。

ドゥオーモの横にはドゥオーモ博物館(Museo Duomo)が併設されており、木造のドゥオーモ模型など、興味深いものがたくさん展示されています。

 

スカラ座:『ロミオの青い空』作中にて、ニキータビアンカを見かけたあの場所、スカラ座です。このすぐ横があのマンツォーニ通り(知らんがな)になっていて、意外とすぐそばなんだなあと感じました。

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マンツォーニ通り:そのマンツォーニ通りです。そうです。『ロミオの青い空』の中で、ロッシ親方とロミオが「スパッツァカミーノ!(=煙突掃除)」と叫んでいた、あの通りです。おそらく観光マップにはわざわざ載っていません。

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通りのはじまり

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道幅はおそらく当時のままですが、両側にはブランドショップ、美術館が並んでいます。

 

ボルゴ横丁:はい、ここも『ロミオの青い空』関連です。マンツォーニ通りを少し歩いて右横に入ると、この小道があります。ロッシ親方の家があった通りです(※フィクションなのでもちろん実際にはありません)。ここも現在はブランドショップやホテルが並んでいて、かつての雑然とした感じ(※フィクションです)はありませんでした。もちろん他の観光客は誰もいませんでした。

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サン・バビラ教会:また『ロミオの青い空』です。

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賑やかな大通りに面した正面

ロミオとアルフレドとが出会い、アルフレドがロミオに遺志を託したあの教会です(※フィクションです)。残念ながら中には入れませんでした。イメージとは異なり、車通りの多い賑やかな大通りに面しています。すぐ横のビルにはレゴのアンテナショップが入り、逆隣のビルにはブランドショップが入っていました。

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レゴでできたドゥオーモ

 

スフォルツェスコ城:『ロミオの青い空』で、アルフレドが本物の勲章をヴィットーリオ・エマヌエーレ2世の前で掲げ、誇りを取り戻した場所です。

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星型の城壁の内側は公園になっており、猫たちがえさをもらっていました。

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猫の集会

 

ミラノ警察署:『ロミオの青い空』で、ロミオが信頼されるきっかけとなった事件の舞台です。最初ここに行こうとして、裏手のミラノ警察入国管理所にたどり着いてしまい、近代的な建物を見ながら「あの事件で爆破されてしまって、建て直したのかなあ」などと考えていました(※何度も言いますが『ロミオの青い空』はフィクションです)。実際にはその1本隣の通りにあります。歩道の道幅が狭く、写真がうまく撮れそうになかったので撮影は避けましたが、作中に出てくるのとまったく同じ配色の建物が建っています。

 

センピオーネ公園:スフォルツェスコ城の北側に広がる公園です。『ロミオの青い空』で、反目しあっていた狼団と黒い兄弟たちが共通の目的のために共闘するという感動スポットです。現在は地元の人や観光客が多くたむろする、さながら代々木公園のような場所になっていて、雰囲気もとても似ています。

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Arco delle pace を臨む

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公園の夕陽

 

運河:かつてはミラノにはたくさん運河が通っていたそうですが、現在は埋められ、この運河のみになっているそうです。『ロミオの青い空』的には、ダンテが警察に追われているロミオを助けたり、投げ捨てられてしまったアルフレドの荷物を、ロミオが川に飛び込んで拾うシーンとかで有名でしょうか。

【2018年2月18日追記

見返したところ、アルフレドの荷物が投げ捨てられ、ロミオが川に飛び込んでそれを拾いに行くシーンは、イタリア・ミラノではなくスイス・ロカルノでのエピソードでした。

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夕焼け

運河沿いには書店やBAR、リストランテ、絵画屋などが立ち並び、店外の席でくつろげば、ゆっくり休憩しながら優雅で美しい風景を見ることができます。

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カヌーをしている人も

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9ユーロビュッフェのお店で食べたこれがおいしかったです

 

宿泊施設

ミラノでは、治安に不安があったこともあり、四つ星ホテルに宿泊してみました。とはいえ駅から距離があってか一泊の料金は高くありませんでした。むしろ四つ星ともなると、宿泊税が地味に響いてきます

www.booking.com

ホテル・ダ・ヴィンチは、ミラノ中央駅から地下鉄で15分ほどの Comasina 駅から、歩いて15分ほどの位置にあります。ロビーも広く、スタッフも多く、24時間の警備がつき、部屋にはバスタブ(最高!!)やベランダがついていて、さすがの四つ星ホテルでした。

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でもピンク色の外壁はどうなんだと言わざるをえない

ホテル内には貸し会議室もあり、ミラノ・マルペンサ空港から近いこと(電車と徒歩でおよそ50分)から、ビジネス用途で宿泊する人も多いようです。

ここで試しにバスタブにお湯を張って浸かってみたんですが、19日にイタリアに到着してから1週間分の疲れが、体からお湯に溶け出すようにして抜けていきました。気持ちよすぎて笑いが出たのは初めてです。やはりバスタブは最高。長旅を、とくに歩きでの旅をする人は、できることなら1週間ごとにお湯に浸かることができるようにしたほうが良いでしょう。足がとろけるかと思いました。

ホテルのスタッフはとても親切で、かといって北イタリアらしく踏み込んでくることもなく、悪く言えばドライ、良く言えばちょうど良く感じるような距離感でした。そういえば若い男性のスタッフから「英語を話したい」オーラを感じることがあったのですが、あれはなんだったのか謎です。もしかしたら「仕事で使うカッコイイ言語」として英語を捉えていて、「それが使える俺、イカす」ということなのかもしれませんが、真相は不明です。

 

 

ローマについて

言わずと知れた、イタリアの首都です。紀元前8世紀にその礎を置き、ローマ帝国の首都として、またローマ教皇領時代にはルネサンス文化の中心地となり、19世紀には統一イタリアの首都となりました。街中のいたるところに遺跡・教会・美術館・博物館・昔ながらの市場、近代の建築物が立ち並び、内側にバチカン市国を抱え、古いながらも新しい、ローマの経験してきた各時代の美が調和したような街です。

街の雰囲気

おそらく、イタリアでもっとも空気が汚いです。人も車も多いので、喫煙者の出す煙と車の出す排気ガスが調合され、イタリアの乾燥した空気に乗って、じわじわと肺に襲いかかります。石畳の効果も合わさって、体の外側と内側がまんべんなく疲労します。長時間徒歩で観光する場合は、空気への対策を考えるか、まず長時間歩くことを諦めたほうが良いでしょう。早朝(〜8時頃)はまだ空気がマシなので、そのあいだに移動してしまうのも良いと思います。

人の感じは、フィレンツェほどプライドが高そうではなく、かといってナポリほどおせっかい焼きでもない、ちょうど良い感じです。これで空気さえ良ければ本当にいいのに…

見どころ

フィレンツェ以上に見どころがたくさんあります。おそらく1ヶ月かかってやっと見て回れるぐらいなのではないでしょうか。5日間滞在しましたが、全く足りませんでした。観光スポットの多さは、Wikipedia にもわざわざ個別ページが用意されているほどです。以下には行った場所だけ紹介しますね。

 

コロッセオ:ローマといえば思い出す人が多いこと間違いなしの、超有名スポットのうちのひとつです。この円形闘技場で剣闘士や猛獣たちが戦い、それを市民に見せることで為政者が己の人気を高めたという施設です。なぜか皇帝ネロによって建設されたイメージがありますが、ウェスパシアヌス帝の時代に作られはじめ、次代のティトゥス帝の時代に完成したそうです。

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外観

中には入りませんでしたが、カゼルタで見たカプアの闘技場跡とくらべてとても大きかったです。とはいえ決してカプアのものが小さいわけではなく、こちらのほうが単に遺構が多く、全体として大きすぎるのです。

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コロッセオコンスタンティヌス凱旋門

ちなみにここにはローマ兵のコスプレをしたおじさんがいて、写真撮影と引き換えにお金をせびってきます(詐欺というよりは、そういう商売です)。

このすぐ横にある古代の政治中枢施設群、フォロ・ロマーノも見ました。本当にすぐ横にあるので観光に便利です。

 

サン・ピエトロ大聖堂バチカン市国が誇る大聖堂です。思えばローマには、これのほかに巨大な聖堂が無いように感じました。サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂もあるにはあるのですが、フィレンツェやミラノでドゥオーモを見た後なので小さく感じます。ここサン・ピエトロ大聖堂にはミケランジェロの『ピエタ』があるので、それが見たいがためだけに行きました。

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朝焼けを受ける大聖堂と聖パウロ像(剣で斬られて死んだので、剣を持っています)

バチカン市国に入るには、広場に直接向かう場合とバチカン博物館から入る場合とがあり、パスポートは不要ですが、荷物検査が必要です。空港の時と同じ金属探知機やX線のスキャナーで荷物を検査され、場合によっては開いて中を見られるようです。大きな手荷物、華美な服装の場合は入国を拒否されてしまうこともあるそうですが、ミニスカ生足のお姉さんは普通に入国できていました。神のご加護かな?

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ピエタ像。めっちゃ遠い

ピエタ像は、聖堂入ってすぐ右側に配置されています。しかしミサの日だったからなのか、はたまたテロを警戒してなのか柵が設けられており、写真より近くで見ることは叶いませんでした。バチカン博物館内にレプリカがあるそうなのでそれを見てもいいんですが、自分たちは人が多すぎて見つけられませんでした…。下調べ、超大事

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聖堂内部

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天国に行けそうな像(実際、クーポラ・天井へ向かうエレベーターの出口になっています)

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「キミなかなか見込みあるねえ」「こんなヤツがッスか!?」

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あんなところにどうやって文字を書くんでしょうね

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クーポラ。登れます(徒歩5ユーロ、エレベーター7ユーロ)。途中までエレベーターを使って登っても、かなり疲れます

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アイドル(偶像)たちの背中

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聖ペテロ像。天上へ入るための鍵を持っています

この日はちょうど、11時にローマ法王が顔を出す日でもあり(毎週日曜日)、10時頃までには広場に続々と人が集まっていました。

 

ポルタ・ポルテーゼの蚤の市:ローマの旧市街、トラステヴェレ地区にあるポルタ・ポルテーゼからポルトゥエンセ通り、それに続くエットーレ・ロッソ通り、イッポリト・ニエヴォ通りに長々と伸びる、長大な蚤の市です。売っているものは日用品・本・衣料品・サングラス・カバン・食料品・古物・家具・絵画・文房具などなど多種多様で、なんでも雑多に安く売っています。人混みが多いだけにスリも多いらしく、注意が必要な場所でもありますが、初めて見るその土地ならではのものに出会える場所でもあり、とても楽しめました。

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蚤の市と曇り空

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金物屋さん

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ナルトの懐中時計(ハガレンのもありました)

 

バチカン博物館ローマ教皇が500年間かけて集めたり作らせたりした、名品珍品たちが所狭しと立ち並ぶ博物館・美術館の集合体です。何と言っても有名なのは、システィーナ礼拝堂の天井絵(ミケランジェロアダムの創造』、『原罪と楽園追放』など)や、『最後の審判』ですよね。超有名博物館のため、入場に長蛇の列ができます。自分の場合は2時間待ちました。スケジュールが決まっている場合は、必ず予約しておきましょう。4ユーロ払うだけで2時間待ちの列が飛ばせます。2時間待つことを考えると、めちゃくちゃ安いです。

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壁に沿って長蛇の列ができる(これで半分)

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もう半分はこちら

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予約している場合は列を飛ばしてここまで来ることができます(この左隣りが入場口)

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システィーナ礼拝堂内は写真撮影が禁止されています(それでも堂々と自撮りしている人はいましたが)。また、見たいものがどのエリアに置かれているか、位置と場所のイタリア語名(英語名でも良いかも)を事前に調べておくと良いでしょう。なにせ人でごった返すのでとにかく疲れてしまい、一度進んでから戻るという選択肢が取りづらい場所です。順路もいくつかありますし、とくにラファエロの『アテナイの学堂』や、古代ローマの『ラオコーン群像』が見たい場合は道順や見る順序に気をつけましょう(自分は見逃しました)。

ちなみに出口付近にはフードコート形式のピザ屋が入っており、ポテトとピザのセットなどが注文できます。お値段はたしか10ユーロぐらいだったと思います。

 

トレヴィの泉バロック時代の人工噴水、コインを後ろ向きで投げるあの場所です。早朝7時頃に掃除が行われ、その間は近づくことができないそうで、その間に前日に投げ込まれたコインもまた回収されています。細い路地を過ぎたところに急に泉が現れるので、唐突感がありました。じつはここを訪れた日のわずか5日前に、泉が赤く染まる事件が起きたばかりでした。

参考:ローマの観光名所「トレビの泉」が真っ赤に 男が染料を投入 - シネマトゥデイ

そのためか警備が非常に厳重で、柵も張り巡らされ、近くに寄ることはできませんでした。

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投げるなとは書かれていなかったので、ちゃんとコインは投げてきましたけどね

 

スペイン広場:『ローマの休日』で、ジェラートを食べているオードリー・ヘップバーンを、グレゴリー・ペックがローマ案内に連れ出す場所です(たしか)。

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上からの様子。意外に人はまばら

階段に腰掛けて通りや観光客たちを眺めているだけで、良い休憩になります。

 

パンテオン古代ローマの万神殿、パンテオンです。128年に再建されたものが現代にまで残っている建物で、後にキリスト教聖堂となりました。偉大な芸術家ラファエロの墓があります。

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荘重な外観

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天井

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ラファエロの墓

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広場にあるオベリスク

 

MANGASIA:観光名所というわけではないのですが、ローマのエスポシツィオーニ宮で、アジアの漫画展『MANGASIA』が開催されていたので、見てきました。

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MANGASIA

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中国の漫画誌

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江戸時代の浮世絵と、現代の子連れ狼

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ゲンの生原稿を初めて見ました。なぜかローマで

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ここだけ日本なのかもしれない(自由に読めます)

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手前から『地球へ…』、『攻殻機動隊』、『犬夜叉(愛蔵版)』、『GreatMechanicsDX 9』、『進撃の巨人 1巻』

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初音ミクのライブ映像

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AKIRA のセル画(目に焼き付けてきました)

このほか、Kinect のような仕組みで自分の体に連動して動く、巨大ロボット映像の展示もあり、奥さんが夢中で遊んでいました(かわいい)。

 

宿泊施設

ローマでは二つ星の、ホテル・イタリアに5泊しました。

www.booking.com

最初は、玄関がどこにあるのかわからず、ようやく探し当てたドアの開け方もわからず(集合チャイムのホテルのボタンを押すと玄関ドアが開きました)、二つ星らしく部屋の設備もお世辞には良いとは言えなかった(お風呂が非常に狭い)ので、正直「旅の最後にやらかしたかな」と思っていました。

しかしながら、このホテルのスタッフのフレンドリーさからはいわゆる「ナポリっぽさ」が垣間見え、とくに中年のスタッフに対して、こちらが「Quarantaquattro, per favore.(44番、お願いします ※部屋のカギ番号)」と言った際の、「イタリア語がとても上手ですねえ〜。どうやって勉強したんですか?(イタリア語)」という嬉しそうな笑顔が忘れられません。

このスタッフとはその後も何度も話す機会があり、ホテル近くで持ち帰りができるおいしいピザ屋さん(Ristorante Strega)を教えてもらったので、そのお礼にビールをプレゼントしたり、おじさんが嬉しそうに「日本語を覚えた。ヨンジュヨン〜(44)」と話してくれたり、おじさんの奥さんや子供さんたちの写真を見せてもらったりと、とても仲良くなれました。

二つ星なので宿泊税も安めに抑えられましたし(5泊2名で3x5x2=30ユーロ)、ホテルの位置が観光にとても便利でしたし、20時まで開いているスーパーがすぐそばにありますし、結果的にここにして良かったと満足できました。

おじさんは別れ際に「今度ローマに来るときには連絡してくれ」と言ってましたし、いつかまたここに宿泊すると思います。

六甲

宿泊施設ではなく飲食店ですが、六甲も紹介します。こちらは日本人オーナーが経営している日本料理店で、スペイン広場やサンタンジェロ城のすぐそばにあります(地図)。

ローマに滞在しはじめたのは、イタリアに入国してから10日目のことでした。さすがにイタリア料理にも飽き始め、「そろそろお味噌汁が飲みたい」という欲望が抑えきれなくなってきていたのですが、その一方で、それまでに怪しい日本料理店しか見つけられておらず、また「せっかくイタリアにいるのに」という思いもあり、あえて調べることはしていませんでした。しかしその後結局「四の五の言ってられるか。今すぐ白い飯を出せ」となり、検索して探し当てたのがここです。

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安心する店内

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安心するメニュー(頑張らなくても読めることに違和感がありました)

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安心する箸とお茶

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安心するカツ丼

味は日本風そのもの。お味噌汁も嬉しく、思えばイタリアに来てからイタリア料理でもスープを口にしていなかったことに気が付きました(スープ料理が無いってことはないと思うのですが…)。お茶が甘くないことも嬉しさに拍車を駆け、すごい勢いで丼をかきこみ、気がつけば完食していました。

ここのお米は日本でお馴染みのあきたこまちなのですが、なんとイタリアの契約農家に栽培してもらっているものらしく、そのこだわりのお米は一粒一粒しっかりとした甘みがあり、とても美味しかったです(ちゃんと味わって食べましたよ!)。

みなさんももしローマで日本食が恋しくなったら、こちらの六甲を思い出してください。日本の味が待っています。

 

ヴェネツィアについて

さて、最後はヴェネツィアです。ミラノから列車で2時間40分、フィレンツェからは2時間10分の位置にある、水上都市です。

しかし自分の場合はローマから行ったので、片道4時間・往復8時間もかかってしまいました。ギリギリ日帰りはできましたが、疲れるのであまりおすすめしません。フィレンツェボローニャから行くのが、一番手軽かと思います。

街の雰囲気

ディズニーシーです。ディズニーシーがヴェネツィアフィレンツェをモデルにしているのだと思いますが、入り口のお土産屋が全域に拡張され、全体的に広くなった、ディズニーシーでした。テーマパークのようでいて、地元民の生活感もあり、不思議な空間です。人の特徴はつかめませんでしたが、基本的にホスピタリティのある人が多かったように感じました。

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陸にある Porto Marghera(ポルト・マルゲラ)駅からSanta Lucia(サンタ・ルチア)駅へ向かう橋の上

見どころ

サンタ・ルチア駅前:列車を降りるとそこは、いきなり運河です。「これ見に来たんだろ。ほい」という感じで、いきなり運河が広がっています。「ああ、水の国に来たんだな」と強制的に実感させられます。ここからは水上バスに乗るか、徒歩で歩き回るかを選ぶことができます。自動車の乗り入れが禁止されている(そもそも車道が無い)ので、タクシーはいません。

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広場と運河

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橋の上から見た運河と駅。右の建物は水上バスの停留所

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運河の端に腰掛けての光景

 

街並み:歩くだけで絵になる風景に出会えるのがイタリアですが、ヴェネツィアはとくにそうで、水面に映る景色と街並みが織りなす光景は、ここ特有のものです。

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ほらまたそうやってすぐ絵になる〜〜〜〜

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運河とゴンドラ

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夕陽と街並み、そして運河

 

サン・マルコ大聖堂:9世紀にイタリアの各都市が聖人にちなんで箔を付ける中、「うちも乗り遅れてはおれん!」ということで聖マルコの聖遺物を入手し(盗品です)、安置するために建てられた聖堂です。

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聖堂正面

サンマルコ広場に面しており、広場のいたるところに聖マルコの象徴である有翼の獅子像が建っていました。

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有翼の獅子像

 

ドゥカーレ宮:8世紀に建設された、ヴェネツィア共和国の政庁兼総督邸です。現在中は美術館になっているそうです(入りませんでした)。

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広場側

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海側

 

溜息橋:ドゥカーレ宮と牢獄とを結んでいる橋で、「宮殿で有罪判決を受けた囚人が、この橋を通る際に窓から外を見て溜息をつく」という19世紀の詩から名付けられたそうです。

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ため息橋とゴンドラ

 

宿泊施設

ヴェネツィアには日帰りしたので宿泊しませんでした。そもそもヴェネツィアは物価が高めで、宿泊料金も他の都市に比べてお高いようです。

それからヴェネツィアに宿泊する場合、駅からホテルへの移動手段について考える必要があります。というのも、タクシーがいないからで、つまり荷物を持ったまま移動する手段が限られるからです。徒歩で頑張ってもいいんですが、橋を渡ったり狭い路地を通ったりする必要があります。そんな人のために駅前には荷物運び屋がたくさん待機していますが、スーツケースひとつあたり20ユーロほどもするそうです。うーん、高い。なるべく駅から近いホテルをとるのが得策でしょう。

 

最後に、またイタリアへ行くとしたら

イタリアで6都市を旅して、さんざん「空気が悪い」と書いてきましたが、帰国後しばらくして、「またイタリアに行きたい」と思っていることもまた事実です。

南イタリアにはナポリ・カゼルタにしか行っておらず、さらに南のバーリやシチリア島には行っていませんし、中央イタリアのサルデーニャ島にも行ってみたい気持ちがあります。ヴェネツィアフィレンツェ・ローマの博物館・美術館にはまだまだ見てみたいものもありますし、ミラノのドゥオーモも、生きている内に再訪したい。何よりローマには仲良くなったおじさんがいるので、また行かなければなりません。

それに当たって、次また旅をするとしたらどうするか、以下に残しておきます。

 

より上手なホテルの決め方

  • Booking.com のレビュースコアが8.5点以上あること
  • 早朝に見たい施設のすぐ近くにあること(※ただしヴェネツィアでは例外で、駅近くのほうが良い)
  • がっつり休みたくなるタイミングには、設備が良いホテルに泊まること(バスタブは必須)
  • 星が多すぎないこと

 

ミラノでは、もう少し Milano centrale 駅の近くでも良かったかなと感じました。奇跡的に友達の家まで歩いて15分ほどだったのでその点は良かったのですが、市街地に出るまでに地下鉄で20分ほどかかり、観光にやや不便さを感じました。観光旅行は限られた時間と体力との勝負なので、観光スポットの近くであることにこしたことはありません。まあ、そのぶん高くなるんですけどね…。

より上手な移動方法

  • バスを使う

 

地下鉄が全域に整備されているわけではないので、次行く際にはバス停の位置を地図で用意しておき、バスを乗りこなせるようにしたいと思いました。フィレンツェでは絶対に先に切符を買います。

より上手なスケジュールの決め方

今回の旅行ではスケジュールにあえて不確定要素を作り、「旅行中に決めればいいか」としていた部分が多くありました。その結果、ローマから日帰りで8時間かけてヴェネツィアに行ったり、予約なしでバチカン博物館へ行くことになってしまったので、このあたりはやはり事前に調べてきっちり決めておくなり、予約しておくなりしたほうが良かったなと感じました(ハプニングも旅の醍醐味ですけどね!)。

 

 

そんなこんなでいろいろとありましたが、全体的に楽しく旅ができたので、イタリアに大満足でした。

 

mizunokura.hatenablog.com

イタリア旅行 - 街の感想(カゼルタ・ナポリ・フィレンツェ編)

イタリア旅行で訪れた街の感想について書きます。

 

 

行った街と全体的な感想

下の記事にも書きましたが、カゼルタ・ナポリフィレンツェ・ミラノ・ヴェネツィア・ローマに滞在しました。ヴェネツィアは日帰りしたので滞在と呼べるかどうかわかりませんが、少なくとも足は運びました。

mizunokura.hatenablog.com

 

イタリアは北・中央・南に分けられますが、北が都会で、南に行くほど田舎になる印象を受けました。北にある都市から順に日本で例えるとすれば、北イタリアが関東、南イタリアが近畿で、その間に都市が分布している感じです。

ナポリからさらに南には行っていないのでわかりませんが、これでいくと、きっと広島や九州っぽい感じなのかもしれないなと思っています。

 

カゼルタについて

ナポリから列車でおよそ40分の位置にある都市で、ナポリ王国の宮殿であるカゼルタ宮殿や、イタリアで二番目に大きい闘技場跡や、旧市街であるカゼルタヴェッキアなどがあります。

地図ではこのあたり

 

街の雰囲気

南イタリアの気質なのかもしれませんが、だいたいの人がおせっかい焼きで優しく、純粋で、心の距離が近く感じました。

チケットを買わずに遺跡に入っていこうとすると、わざわざ売店から走って出てきて「先にチケット買わなきゃダメだよ!」と言ってくれるし(その人が注意しなくても、その先でチケットを確認されるのですが、距離があり手間になる)、カゼルタ宮殿前の広場でぼんやりしていると「ここは入り口じゃないよ。入り口はあっち」とおじさんがぶっきらぼうに教えてくれるし、ピザ屋(Pizzeria)で一度座った席が騒がしかったので、店員さんに席を移っていいか聞くと、ナポリ弁で冗談交じりに「自分が好きで座った席だろ!?」と言われるし(カゼルタ出身の友達が聞いたからだと思います。席も普通に移動できました)、通りでおばあさんに「ニイハオ」と話しかけられるし…。語り尽くせませんが、すごくたくさんの人に話しかけられました。

地方都市らしく駅前が多少寂れてはいますが、中心部は賑やかで、オシャレなBARやピザ屋、ブランドショップなども多くあり、平日の昼間でも広場のカフェ(BAR)に人が溢れているなど、活気があります。近年若者が多く集まるようになっているらしく、夜の賑わいもなかなかのものでした。ワインバーは若者だらけでしたし、土曜日の夜なんかはホテルの外でデモでも起きているのではないかと思うぐらいの騒がしさでした。

見どころ

カゼルタ宮殿:18世紀に世界で建設されたうちで最大の宮殿であり、世界遺産ナポリ王国の宮殿として1752年に建設が始められ、1780年に完成しましたが、その後1799年にナポリ王国はナポレオンによって占領されてしまいました。ヴェルサイユ宮殿に影響を受けており、とくに公園はヴェルサイユ宮殿以上の評価を得ているそうです。映画のロケ地として使われることも多く、『スターウォーズ』ではアミダラ女王の居城として登場し、『アマルフィ』や『MI:3』『天使と悪魔』にも使用されました。

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大階段

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宮殿前広場

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ディアナとアクタイオン像

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英国風の植物園

カゼルタ宮殿は公園・内部ともにとても広大で、一日ですべて見て回るのは難しいぐらいに展示物がたくさん置かれていました。また18世紀の物品以外にも、2016年までイタリア軍が使用していた空間を利用して、現在は近代美術の展示(アンディー・ウォーホルやキース・ヘリングなどの作品展示)が行われています。

 

カプアの闘技場跡あのスパルタクスらが戦った闘技場跡。イタリアで二番目に大きな闘技場跡で、近くにはあのアッピア街道も通っています。つまりここで反乱の声を挙げたスパルタクスが、敗北後に磔にされたのもまたここということです。それだけで自分は大興奮でした。

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闘技場跡

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闘技場地下

 

カゼルタヴェッキア:カゼルタの旧中心街。古い町並みが現在にも残っていて、カゼルタ城やドゥオーモなどがあります。自分たちは夜に行ったので、カゼルタ城の全景を捉えることはできませんでしたが、美しい夜景が見られました。

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ナポリ方面を見た夜景

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ドゥオーモの一部

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古い街並み

 

宿泊施設

カゼルタ宮殿のほぼ真横に位置する、Cas'E charming house に宿泊しました。

www.booking.com

Booking.com でのレビュースコアが9.8(上限は10)もあり、かなり期待して訪れましたが、期待通りというよりは期待以上の場所でした。

スタッフが非常にフレンドリーでホスピタリティに溢れ、部屋の設備は完璧とは言わないまでも細かな心配りが効いていて、アメニティは豊富に用意されており、かつ清掃が行き届いており、朝食も気持ちよく食べることができましたし、カゼルタは宿泊税もかかりません。何の文句もありません。自分にとっては文句なしの10点満点です。手放しでおすすめできます。

21時以降にスタッフがいなくなるので、深夜にチェックインがしたい人には不都合があるかもしれません。また、バスタブが無いことが気になる人もいるでしょう(イタリアではバスタブがあるほうが珍しいように感じましたが)。それから日本語は一切通じません。

自分はここに宿泊したおかげもあって、カゼルタが好きになりました。ここに泊まってもっとイタリアを知るために、いつか再訪したいと思っています。できればいつまでも滞在したいなあ。

 

ナポリについて

ローマからフレッチェで1時間20分。古代ギリシアの植民市「ネアポリス」に端を発する、イタリア第3の都市(ローマ、ミラノに次ぐ)。街中に突然ローマ時代の石材を利用した建築物(現在は違法行為)が現れたり、とても活気のある商店街があったり、移民の多い場所であったりと、とても渾沌としている。

このあたり。南イタリア最大の都市。

街の雰囲気

とても大阪っぽい場所。とても人口が多く、かつ人と人との距離は近く、物価は安めで(ミラノの三分の二か半分ぐらい)、マフィアがいて、すごく活気があって、治安も悪めと、とても大阪っぽい場所(二回目)でした。

ミラノ中央駅から市街地へ向かう道では両側に商店や露店や詐欺師(ギャンブル詐欺)が取り囲み、商店のすぐそばにもイタリア人の友達曰く「あの人は一度刑務所に入った人だと思う」(入れ墨でわかるそう)というような人がたむろしていたり、活気と危険が相混ざっています。

ハプニングや知らない物事に触れられてとても楽しめる街だと思いますが、その一方でふと犯罪に巻き込まれる可能性もあるような印象を受けました。防犯に気をつけつつ、しかしながら萎縮しすぎずに街を楽しむのがちょうど良いと思います。

見どころ

ナポリは古い街だけあって、いたるところに古代ローマ時代の遺物や中世の教会建築、地下遺跡などが点在しています。そうでなくても、現代に暮らすナポリの人たちが作るたくさんのイベントや見世物、路上の大学(卒業してきました)などがあり、1日ではとても見きれません。

卵城ローマ帝国時代に建設された別荘が、11世紀以降に要塞化された建物です。なぜ卵かというと、この城のどこかに卵が埋められており、「その卵が割れる時、ナポリもまた滅びるだろう」という伝説が残っているからなのだそう。奥さんが「卵を見つけて目玉焼きにする!」と息巻いていました(かわいい)。

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卵城

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対岸の街並みとナポリ湾、およびヴェスヴィオ

ここからの夜景は本当に美しく、「ナポリを見て死ね」という言葉に納得でした。

 

ヌオヴォ城:Nuovo(ヌオヴォ)は「新しい」という意味。中までは見ませんでしたが、城門に砲弾の跡が今も生々しく残っています(外観の写真を撮り忘れました)。

 

ナポリ王宮:17世紀に建設された宮殿。ナポリ王国の宮殿で、このあと18世紀後半にカゼルタ宮殿が作られたのでしたが、まもなくナポリ王国は滅びてしまいました(こちらも写真を撮り忘れ…)。

 

古代ローマ時代の遺物を(勝手に)使った建物:観光資源ではなく個人宅ですが、かつて古代ローマ時代の建物に使われていた廃材を、勝手に拾ってきて使った建物が今も使われています。現代では違法行為ですが、かつては遺跡があまり重要視されていなかったので、セーフだったのだとか。

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街角で急に現れます

 

宿泊施設

ナポリにはカゼルタから行ったので、宿泊はしていません。

 

フィレンツェについて

言わずと知れたメディチ家のお膝元。市街中心部全体が世界遺産に指定されている古都です。冒頭にも書きましたが、どことなく京都っぽいなと思いました。

このあたり。北イタリアです。

街の雰囲気

良くも悪くも京都。観光地ですから、ビジネスライクな人当たりはとても良かったです。古い街であることのプライドも高く、住民もそれを誇りに感じていることが強く感じられました。ナポリやカゼルタほど人情が感じられず、それでいておせっかいすぎず、観光客には滞在を楽しんでほしい!(でも住むのは覚悟してからにしろ)という感じの場所です。

街は全体が世界遺産に指定されているだけあって古く、道はどこも狭めで、建物からの細かなチリが空気の乾燥に拍車を駆けています。こう言うと微妙な感じがしますが、街の景色やミケランジェロ広場などから眺める風景は最高でした。川辺は開けていますし、開放感もあります。

見どころ

フィレンツェはとにかく見どころが多すぎます。どこを見ても遺産・遺産・博物館・美術館・遺産の連続。2日間滞在しましたが、すべて見て回るには全然足りません。体感ですが、1週間でも頑張ってギリギリ回れるか回れないか、ぐらいなのではないでしょうか。

アカデミア美術館ミケランジェロダビデ像がある美術館です。入場には長い列が作られますが、予約をすることでスキップすることができます(自分はたしか30分ほど並びました)。並んでいるあいだに奥さんがいらない紙で鶴を折ったところ、前に並んでいた若い女の子が目を丸くしながら「Bello…! =きれい・すごい」と呟いていて、「まだ折り紙で喜んでくれる外国人はたくさんいるんだ」と感動しました。

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折り鶴

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Love, vice and wisdom

そのほかにもたくさんの彫刻・絵画が展示されています。ダビデ像は自分で見たほうがいいと思うので、ここには掲載しません。

 

ドゥオーモとクーポラサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂とそのクーポラは、フィレンツェの街並みに取り囲まれるようにして建っています。白・緑・ピンクの大理石で美しく彩色されており、そのクーポラに登ると、フィレンツェの街が一望できます。ただし、かなり高所になり柵も高くはないので、高所恐怖症の人にはおすすめしません。

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通りから覗くクーポラ

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聖堂正面

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クーポラから見下ろした街並み

 

 

ヴェッキオ宮殿:映画『インフェルノ』でキーアイテムとなるダンテのマスクが展示してあります。その他にも映画の中に登場した部屋や絵画などを見て、「あーあそこから落ちてきたんだよね」とかなんとか盛り上がれる場所です。

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『あの部屋ね』となること間違い無しの、500人大広間

ダンテのデスマスクと一緒に写真撮影すると、なんとも不思議な気持ちになりました。ちなみにここにもダビデ像はいます(レプリカ)。

 

ミケランジェロ広場サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂から南へ歩いて30分の高台にあり、フィレンツェの街全体が見渡せる大きな広場です。徒歩で行ってもいいですが、バスで行くほうが体力的に安全です。特に見晴らしの良い角の場所は、セルフィーを撮りたい観光客がちょっとした列を作っていました(並びました)。

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広場からの眺望。この少し横に、もっとよく見える場所があります。

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ダビデ像(レプリカ)

フィオレンティーニは、本当にダビデ像が好きなんですね。

 

宿泊施設

フィレンツェの中央駅、サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から徒歩20分ほどの場所にある、ホテル・アストロ・メディセオに宿泊しました。

www.booking.com

美しい内装と、行き届いたサービスがすばらしいホテルでした。スーパーで買ってきた食べ物を「これ温めてくれませんか」と頼んでも、嫌な顔ひとつせずに引き受けてくれ、滞在が快適になるような心遣いに富んだスタッフさんたちがいました。1階にディナーが食べられるレストランがあり便利ですし、そこで供される朝食も、とても美味しかったです。

駅からすこし距離がありますが、たしかタクシーでも10ユーロほどだったと記憶しています。歩いて1分もしないすぐ近くに12番のバス停もあり、12番は駅から乗ることもできるので、それを利用しても良いと思います(売店で切符を先に買うのをお忘れなく)。

 

 

当初の予定よりも長くなってしまったので、記事を前後編に分けようと思います。

後半のミラノ・ヴェネツィア・ローマ編をお楽しみに。

 

(追記)後編書きました。

mizunokura.hatenablog.com

イタリア旅行 - イタリアでの過ごし方

イタリア旅行で実践した過ごし方について書きます。しかしこれは一例でしかなく、もっと旅慣れた人の知る、より良い方法があると思います。

 

 

歩き方

イタリアの歩道の大部分は、日本のようにアスファルトで平らには舗装されていません。石畳がデコボコしていて、日本に比べて非常に歩きにくいです。古い街ほどそうで、ローマ・フィレンツェヴェネツィアナポリはもちろんミラノでも中心部は石畳と舗装面が半々ぐらいでした。

参考:初イタリア旅行で路上観察!気になった5つのこと - ちょろげ日記

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ローマ旧市街の石畳

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カゼルタの石畳

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サン・ピエトロ広場の石畳

 

使う筋肉が違うのか、同じ距離でも日本の2倍くらい足が疲れます。日本での感覚で徒歩の距離を考えていると、文字通り疲労に足元を掬われてしまうでしょう。ましてやそれでスケジュールを立てているとしたら、変更を余儀なくされるでしょう。

自分が行った場所では、ミラノ北部にあるコマシナ(Comasina)という場所は、日本のように舗装されていました。コマシナは地下鉄3番線の終着駅で、ミラノ中央駅からは15分ほどの場所です。

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空気

また、イタリアの都市部の空気は東京よりも汚れています。車通りが多いので排気ガスが充満し、東京と違って歩きタバコが合法(逆に飲食店内での喫煙は禁止)なので、それらが濃密に合わさっています。さらにイタリアは空気が乾燥しているので、肺への負担が大きくなりそうです。農村部ではない観光地で、東京並みの空気(それも決して綺麗とは言い難いはず)で快適に過ごしたいと思っても、残念ながら非喫煙者には飲食店内やホテル内、博物館や美術館など、建物内以外に逃げ場はありません。

ヴェネチアでは観光地ながら車の乗り入れが無いので排気ガスも無く、人がいない場所ではタバコの匂いがせず、美味しい空気が吸えるのかもしれませんが、自分はヴェネチアを長く歩かなかったので見つけられませんでした。

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車道の無い、ヴェネツィアの街並み

 

ナポリ近郊のカゼルタにあるカゼルタ宮殿には、ヴェルサイユ宮殿に触発された広大なバロック様式の公園と、英国式の植物園とがあり、ここの空気はとても美味しかったのでおすすめです。景色も美しく、小さな滝があったり、かつての温室が置かれていたり、興味をそそるものも多くあります。

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カゼルタ宮殿の公園

 

トイレ

ヨーロッパはどこも同じようですが、イタリアもまた公衆トイレが日本ほど多くありません。

綺麗なトイレがある場所(必要な費用が少ない順)

  • 友達の家
  • 駅のサービストイレ(有料 1ユーロ)
  • 綺麗なカフェやBAR、飲食店(飲食代 1.5ユーロぐらいから)
  • 空港(無料だが、街から空港までの移動に費用がかかる)
  • 人の少ない博物館や美術館、遺跡(入場料)
  • ホテル(宿泊料 お願いすれば宿泊していなくても大丈夫かもしれない)

主要駅にはサービストイレ(Servizi toilette)が設置されています。自動ドア横の機械に1ユーロ硬貨を入れるとドアが開きます。

参考(Roma Termini のサービストイレ):Servizi igienici - Piano Interrato | Roma Termini

 

カフェ、バールなどの飲食店は街中のいたるところにあるので、そこでコーヒーを頼んでついでに借りるのがもっとも手っ取り早い方法です。その際には店内の清掃が行き届いているかどうかを見て、トイレの綺麗さを見極めましょう。何も注文していなくても無料貸してくれたり、有料(1ユーロ)で貸してくれたりすることもあるそうですが、自分は経験しませんでした。

 

博物館や美術館、遺跡などの観光地にはほとんどの場合公衆トイレが用意されています。しかし、チケット購入後でなければ入れない場所だったり、そもそも観光客向けに用意していなかったりということもあります。観光地にはカフェ・バールもまたあるものなので、そこで一服してついでに借りる、がやはり安全かもしれません。

 

ホテルのトイレは、トイレ付きの部屋に宿泊していれば当然使うことができます。1日の始まりに出かける前や、チェックアウトの前などには必ず、「トイレに行かなくても大丈夫か」を確認して、少しでも不安があるなら行っておきましょう。

そのほかトイレがある場所

  • フレッチェ(長距離列車)の中
  • 人気のある観光地
  • 普通のカフェやバール(Bar)、飲食店
  • 公衆トイレ

 

人が多く集まる場所のトイレは、それだけ利用者数も多くなり、汚れもまた多くなりがちです。とはいえトイレの数自体が多かったり、清掃がこまめに行き届いている場合もあるので、一概に汚いとは言えません。

 

事前に読んだガイドでは、「イタリアの公衆トイレの横には人がいて、お金入れに0.50〜2ユーロを入れると(トイレにより金額が異なる)ドアを開けてもらえる」という話を読んでいたのですが、そういったトイレにはついぞ出会いませんでした。主要都市にはもう存在しないだけで、地方にはまだあるのかもしれません。

トイレの使い方

当たり前ですが、すべて洋式です。しかしながら便座が無いことも多く、そういう場合に備えて抗菌のウェットティッシュを持参するのが良いでしょう。

 

流すには、便器のある壁面についた丸いボタン(1つだけ)を押すタイプや、円形の丸い2つのボタンのうち大きい方を押すタイプ、タンク上部のスイッチを押すタイプ、普通の水道のようにハンドルをひねるタイプなど、いくつかの方法がありました。一番多く見たのは、下の画像のような円形の2ボタンタイプで、これの大きい方を押せば水が流れ、自然に止まるものでした。しかし一度だけ、小さい方を押さない限り水が流れ続けるものもありました。

おそらく、他のタイプのものもあると思います。最初の頃は毎回謎解きパズルに挑んでいるようで楽しかったです。

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円形の丸い2つのボタンのうち大きい方を押すタイプ

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タンク上部のスイッチを押すタイプ

 

お手洗い用の水道も、手をかざすと水が出るタイプ、手動でひねるタイプ、上部を押すタイプ、足元のレバーを踏むタイプと、じつに様々でした。最悪の場合、壊れていて水が出ないこともあります。

 

トイレ関係のイタリア語

「トイレはどこですか?」

"Dov'è il bagno?" (ドヴェ イルバーニョ?)

慣れなければ聞き取れないイタリア語で返されますが、きっと指で方向を示してもらえるので、それで判断しましょう。「Lì(リ =そこ)」「Là(ラ =そこ)」「destra(デストゥラ =右)」「sinistra(シニストゥラ =左)」などが聞き取れればより安心です。

 

「すみません、トイレを使ってもいいですか?」

"Scusi, posso usare il bagno?" (スクズィ、ポッソウザーレ イルバーニョ?)

「Si(スィ =はい)」「Certo(チェルト =もちろん)」「Come no(コーメノ =もちろん)」などと返って来たら、遠慮なく借りましょう。「No(ノ =いいえ)」と言われたら、おとなしく諦めましょう。どちらの場合も「Grazie (グラツィエ =ありがとう)」を忘れずに。

 

防犯対策

旅行前、イタリアは治安が非常に悪く、とくに観光地の広場や地下鉄は地獄のような場所だと思っていました。しかし実際に行ってみるとそんなことはなく、ある程度必要な警戒だけしておけば危険を感じることは多くはありませんでした(それでもまったく危険が無かったわけではありません)。おそらく近年増加傾向にあるテロへの対策で、街中に憲兵(Carabinieri)や警察(Questura、Polizia)、警備警察(Polizia locale)、軍人がいるためかと思われます。とくに軍に関して、主要な観光地や駅周辺には必ず彼らが2名以上でアサルトライフル(おそらくベレッタ)を手に立っています。

基本的な行動

まず第一に「観光客はカモ」です。あなたが街行く誰かからお金を奪い取らなければどうしようもなくなったとき、誰を狙うでしょうか。確実に金品を持ち運んでいるのは、地元民ではなく観光客です。

では、観光客とはどういう見た目をしている人たちでしょうか。大きなスーツケースを運んでいれば一目瞭然です。そうでなくとも、例えばツアーに参加している人が自由時間になって周囲をうろつき始めれば、それもまた明らかに狙うべき観光客ですし、高そうな金品を身に着けていれば狙ってくれと言っているようなものです。そうでなくとも顔立ちがイタリア人っぽくなければ、ましてやアジア人の顔であれば、それが観光客である可能性は高くなります。日本人はそれだけでカモになりえるのです。

自分の場合は上記を念頭に置いて、まず極力観光客のように見えないような、観光客であっても貧乏旅行のように見える地味な服装を心がけ、カバンはすべて肩からかけ、そのチャックもなるべく見えないように隠していました。万が一カバンが盗まれた場合に備えてパスポートは首から下げ、強盗に襲われた場合に備えて普段使う財布とは別にお金を隠し持ち、スーツケースの中にもお金を分けておきました。ただ、スマホが盗まれた場合の対策をしてなかったので、次の旅行では何か用意したほうがいいなと感じました。盗まれなくても、落としてしまうこともありえますからね…。

また、街には地元の人も近づかないような危険な地区があります。じつは何もない安全な場所である可能性もありますが、安全だとわからないのであれば、薄暗い路地裏や、明らかに観光客のいない場所には近寄らないほうが得策です。

明らかに挙動がおかしな人に近づくのもやめましょう。一度、ローマのポルタ・ポルテーゼの蚤の市(Mercato di porta portese)に行ったとき、通りで二人の男性がぶつかりそうになったのですが、そのとき片方の若い男性が地面を見つめたまま動かなくなり、もう片方の男性が「なんだこいつ」と半笑いで立ち去りました。男性はそのままずっと動かず、じっと地面を見つめていました。もしかしたら何かのパフォーマンスなのかもしれませんが、自分にはそれが事件の前触れのように思えて、奥さんと二人で早足にその場を立ち去ったのでした。その間も何度か振り返って男性を確認したのですが、やはりずっと立ち止まったままでした。

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蚤の市のある通り。右上が Roma Termini 駅 で、左上がバチカン市国。中央右寄りがコロッセオ

 

詐欺

じつに様々な手口で詐欺が行われています。「その賢さで真面目に働けばいいのに…」と思うほどです。常に「自分よりも賢い人間が自分の財布を狙っている」と考えておきましょう。調べればたくさん出てきますが、自分が知っているものを紹介します。

募金詐欺:きちんとした身なりに見える若い女性や男性が、「Where are you from? ニイハオ!コンニチハ!ノー麻薬!署名!オネガイシマス!」と話しかけてきます。「まあ署名だけなら…」と思っていると、「みなさんに募金もしてもらってます。よかったらあなたもお願いします(英語)」と言ってきます。「ココロ!ココロ!」と言ってくるので、「じゃあ5ユーロぐらいでよければ…」と財布を出すと、「40ユーロあれば、1日活動ができます。あなたたちは2人なので1人20ユーロください(英語)」と言われます。渋っていると「ココロ!ココロ!」と懇願されます。自分はこれにひっかかりました。頑として5ユーロしか出せないことを伝えると、「仕方ねーな」という感じで領収書を書き、渡してくれます。もしかしたら詐欺ではなく本当に募金活動なのかもしれませんが、イタリア人の友達曰く「麻薬撲滅の活動をしてる団体ではあるけど、過去に問題のあった団体だし、お金を渡さなくて正解」とのことでした。フィレンツェのドゥオーモや、ミケランジェロ広場周辺のみで見かけました。

ギャンブル詐欺:街角で男たちがギャンブルをやっています。一人が、「あんたもやってくれよ!さっきからオレ負け続けちゃって…でもあんたなら大丈夫!二人ならできる必勝法もあるんだ!」というようなことを英語で伝えてきます。「必勝法があるなら…」と思って参加したが最後、あなたは絶対に勝てません。その場にいる男たちが全員グルだからです。自分はひっかかりませんでしたが、ナポリやローマで何度か見かけました。

壊れ物詐欺:いかにも壊れやすそうなもの(ガラス製品など)を持った人間がぶつかってきました。「おいあんたどうしてくれるんだ!これは高価な品物なんだぞ!!弁償しろ!!」と、英語や身振り手振りで言ってきます。ご丁寧にレシートまで持っているではありませんか。申し訳なくなったあなたは、お金を払ってしまいました…。という流れの詐欺です。本当は壊れたものには何の価値もありません。この手口、話は聞いていましたが全然見かけませんでした。

ツアー詐欺:主にバチカン博物館で長蛇の列に並んでいるときに遭遇しました。バチカン博物館は事前に予約をしなかった場合、長い列に並ぶ必要があるのですが、「私達のツアーに参加すれば列に並ぶ必要はないですよ」と、何度も別の人が代わる代わる話しかけてきます(おそらくツアーを主催する会社が違う)。本当に列をスキップできることもあるそうですが、中にはお金だけを受け取って去る詐欺師もいるそうです。やろうと思えば、金を受け取って客を列から離したあと、予約者の入り口前で「話してくるから待ってろ」と言い、そのまま消えるという方法が取れそうではあります(※あくまで自分の想像です)。もしそうなら再度列の最後尾に並び直さなければいけませんし、お金は失いますし、踏んだり蹴ったりですね。

切符購入お手伝い詐欺:自動券売機で券を購入していると現れます。「心配ないよ!友達だよ!(英語)」「フレンズ!フレンズ!」としきりに言い、切符の購入を手伝ってくれる風を醸し出しています。「まあ手伝ってくれるだけなら…」と手伝わせると、購入後にお釣りをひったくって走り去るか、「手伝った分の代金をくれ」と言ってきます。ミラノでは、手伝いすらせずに、お釣りが出た瞬間を狙って横から小銭をかっぱらっていくこともあるそうです。無視が一番ですし、切符の購入時にはなるべく釣り銭が出ないようにしましょう。

ミサンガ詐欺:もはや知れ渡った有名な手口ですが、まだまだいます。歩いていると男が近づいてきて、「これあげるよ!」とミサンガを手首に巻いてきます。「まあくれるなら…」と思っていると、「手に巻く手数料ね!◯ユーロ!」などとお金を要求してきます。この人達はかなり積極的で、ミラノのドゥオーモ広場では、こちらが無視していても奥さんが手首を掴まれました。とっさに振り払って事なきを得ましたが、怪しい人物が謎の紐を手に近づいてきたらすぐに逃げましょう。

スリ・置き引き

イタリアでは自分の荷物から絶対に目を離してはいけません。検索すると「たった2,30秒ぐらい目を離しただけで…」という体験談を見かけます。たまにスーツケースの上にバッグを載せて運んでいる人を見かけますが、自分には「犯罪者さん、どうぞ取ってください」と言っているように見えました。

ケチャップスリ:「おいあんた!背中にケチャップがついてるぞ!」と話しかけられます。背中を触って確かめてみると、なんと本当にケチャップがついているではありませんか。「オレが荷物持っててやるから、上着を拭きなよ!」と言ってくる親切な男に荷物を預けたが最後、次の瞬間その男は荷物と一緒に消えています。もし荷物を預けなかったとしても確実に腹が立つ手口なので、旅行前からこれにだけは遭遇したくないと思っていました。実際に出会わなかったので本当に良かったです。もし話しかけられても無視しましょう。ちなみにイタリア人の友達にこの手口について聞いたところ、「えー!?なにそれー?そんなのあるのー?すごーい!」とのことでした。日本語のサイトではめちゃくちゃ注意喚起されているのに…。

地下鉄でのスリ:満員電車でのスリは日本にもあることですが、こちらはより高い頻度で起こるようです。乗り降りのタイミングや、乗車中にも自分の荷物から意識をそらさないほうが良いでしょう。常にチャックなどに手を添えておくと良いです。奥さんは一度乗車のタイミングでチャックが半分まで開いていたことがありました(中身は無事でした)。また、ポケットの中身はすべてカバンに入れて空にしておきましょう。ミラノの地下鉄では降車時の改札でも切符を通す必要があるので、切符をポケットに入れておくのは危険です。複数人の若い女性が、公然とカバンを奪おうとすることや、カバンの開口部やポケットに手を突っ込んでくることもあるそうです。地下鉄内でも怪しい人物には近寄らないようにし、もし向こうが近づいてきたら一度降りて車両を変えましょう。

列車内での置き引きフレッチェのような長距離列車でも、荷物はきちんと手に持っておきましょう。イタリアの駅にはほとんど改札がないので、発車前は誰でも車内に入ってこれます(改札があったのはたしか、ローマの Roma Termini 駅とヴェネツィアの Santa Lucia 駅ぐらいでした)。ですから、スーツケースは座席付近または座席上の荷物棚に置くか、列車入り口付近にある荷物置き場に(座席から距離がある場合はケーブル鍵をかけて)置き、手荷物も口を開けたまま無防備に持っておくことはしないようにしましょう。自分の場合は置き引きではありませんが、ヴェネツィアからローマに向かう Frecciargento (長距離列車)に乗っている際、通路を挟んだすぐそばの座席に座っている男が、検札の車掌さんに切符を買っていないことを責められ、お金もパスポートの原本も持っていないことが判明したことがありました。おそらく不法入国者です。彼はしばらくするとこちらをチラチラ見てしきりにソワソワするなど不審な行動を取るようになり、終着駅のローマが近づくにつれてこちらの近くに座りなおすなど、いかにも怪しげでした。奥さんに「万が一荷物を引っ張られても大丈夫なようにしっかり持っておいて」と告げ、常に男が視界に入るようにしながら戦々恐々としていたのですが、ローマに着く頃、結局男は別の車両へ移っていきました。その後 Roma Termini 駅には警察官が多く集まっていましたが、彼がどうなったのかはわかりません。

新聞やダンボールを持った大人や子供の集団によるスリ:ガイドブックやWebサイトにはよく書かれていましたが、遭遇しませんでした。まず新聞やダンボールを持った人たちが近づいてきて自分を取り囲み、「なんだなんだ」と思っている間に他の人間がポケットやバッグに手をつっこみ、金品を奪い取っていきます。もし見かけたら即座に逃げましょう。

物売り

観光スポットには、必ず物売りがいます。セルカ棒やスマホの充電器、水、写真、開くと展開する木製のカゴ、叩きつけると潰れて「プウ〜」と音を立てるスライムなどが売られています。普通に購入している人もいるので、これらはただの物売りであって犯罪には関係がないと思いますが、自分は利用しませんでした。コロッセオ周辺には、ローマ兵のコスプレをしたおじさんが立っています。言われるがままに一緒に写真を撮ると、お金を請求されます。

物乞い

こちらも犯罪には関係ないと思います。街のいたるところにいて、犬と一緒だったり、地面にひたすら頭をつけていたりと様々です。もし感ずるところがあれば小銭をあげるのも良いかもしれませんが、中にはアルバイト感覚でやっていて、元締めに場所代を納めている物乞いもいるので注意しましょう。

釣り銭のごまかし

「イタリアあるある」のようにどこでも語られる釣り銭のごまかしですが、自分は遭遇しませんでした(気付いていないだけかもしれません)。紙幣を間違えることはまずないと思うので、ユーロの小銭にある側面の溝や文字、大きさを記憶しておき、すぐに何ユーロ(または何セント)なのかを判別できるようにするか、もらった場所ですぐに釣り銭を確認しましょう。親切な人は、釣り銭を渡す際に「まず2.40ユーロ(2ユーロ硬貨1枚と20セント硬貨2枚)、20ユーロと5ユーロ(紙幣)」と順番に確認しながら出してくれます。その際、先に出てきた硬貨だけを取ってしまうと、次の紙幣が出てこないことがあるそうです。硬貨だけを先に取ることはしなかったからか、自分は遭遇しませんでした。

もしものときのイタリア語

「助けて!」

"Aiuto!" (アィユート!)

「おまわりさん!」

"Polizia!" (ポリツィーア!)

「私に触るな!」

"Non toccarmi!" (ノントッカルミ!)

「泥棒!」

"Al ladro!" (アルラードロ!)

これらがとっさに出てくるようにしておけばいいのではないかと思います。また、「Help!」でも通じると思います。

 

列車の乗り方

自分がもっぱら利用していた、Trenitalia の列車の乗り方を紹介します。

切符の購入

切符は自動券売機か駅の売店(Tabacchi)で購入できます。

売店の場合、「どこどこまでの切符を何枚くれ」と言うと、「何ユーロだよ」と言われるので、お金を払うと、レシートのような切符を渡してくれます。

自動券売機の場合、イタリア語以外に英語での表示モードもあるので、必要に応じて切り替えましょう。出発駅は購入した駅が選ばれているので(変更もできる)、まず行き先を選びます。次に一覧で表示されている中から乗りたい電車を選び、人数を選びます。現金かカードかを選び、現金を選んだならお金を投入します。カードを選んだなら、カード挿入部分にカードを差し込みます(周囲に注意して、常にカードを手で押さえましょう)。「番号を入力しろ」という表示に変わるので、周囲に注意しながら番号を入力します。少ししたら「カードを取り出せ」という表示に変わるので、カードを取ったら、切符が印刷されます。

参考:イタリア鉄道/自動券売機での切符購入1. - イタリアより

参考(このタイプの券売機には出会いませんでした):イタリア鉄道fs -TRENITALIA- 自動券売機の使い方

切符への打刻

イタリアの切符は、利用する日時が予め印刷されているか、そうでなければ打刻されている必要があります。もしそれが無い場合、車内での検札時に罰金を取られてしまいます。もしそれがたとえ仕組みを知らなかった観光客相手でも容赦しないようです。ちなみにWebで予約して自宅で印刷するタイプのフレッチェの切符には、日時が印刷されているので打刻は不要です。

打刻機の写真は撮り忘れてしまいました。。緑色で楕円形のもので、駅のいたるところに設置されています。一度ではきちんと打刻されないこともあったので、数回試しておきましたが、検札では何も言われませんでした。

参考(打刻機の写真が掲載されています):Trenitalia, nuovi prezzi e rimborsi per gli abbonamenti AV | Orvietonews.it

 

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自動券売機で購入した切符。「Data」「Ora」の箇所に日時(10月23日の場合は 23.10 など)が入っているものは、打刻の必要がありません(おそらく)。フレッチェの切符は全席指定席なので、日時が入っています。この切符はレオナルド・エクスプレスのもので、この場合は乗車前の打刻が必要です。左端にうっすらと日時・打刻した駅名が印字されていますね。黒塗りの部分にはQRコードが印刷されています。

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売店(Tabacchi)で購入した切符。レシート状になっていて、購入日が使用日として印刷されているので打刻の必要はありません。黒塗りの部分はQRコードです。

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ナポリで購入した(してもらった)切符。カンパーニャ州に限り160分以内であれば、列車でもバスでも使えるそうです。これも使用前に打刻が必要です。

検札

けっこう頻繁に車掌さんが回ってきます。切符を見せましょう。問題なければ何も言われません。

遅延

ローカルの各駅停車(Regionali)は頻繁に遅延します。自分の場合、カゼルタからナポリ中央駅(Napoli Centrale)へ各駅で行き(多分それしかないので)、ナポリ中央駅からフィレンツェサンタ・マリア・ノヴェッラ駅(S.M.Novella)まで Frecciarossa で行く予定だったのですが、15分ほど遅延し、乗り過ごしてしまいました。新たに購入した切符はWeb予約の切符の4倍程度の金額で、高い勉強料を支払う羽目になりました。ローカル線から長距離列車への乗り継ぎは、時間的余裕を設けたほうが安全です。

座席の間違い

フレッチェ(Frecciarossa, Frecciargento, Frecciabianca)は全席指定席のはずですが、自分の座るはずの座席に人が座っていることがよくありました(5回中2回)。なぜ座っているのか詳しくは知りませんが、おそらく切符なしで乗ったあと、検札で引っかかって罰金と切符代金を支払い、そのまま乗り続けている人なのではないかと思います。

そんなときは「ここは自分の席です」と、切符を見せたりしながら伝えましょう(相手はコワモテのおじさんだったり腕に入れ墨の入ったお兄さんだったりしますが)。もしくは車内を回っている掃除のおじさんに「ここ僕の席なんですけどー…」と切符を見せながら伝えましょう(自分は2回目はそうしました)。

 

もしものときのイタリア語

「どこどこ行きの切符を2枚ください」

"Due biglietti per ◯◯, per favore." (ドゥエビリエッティ ペル ◯◯ ペルファヴォーレ)

旅行前に1〜10の数字ぐらいは覚えておいたほうが良いです。Due は「2」で、Uno(ウーノ)は「1」です。1枚の場合、切符も単数形の biglietto(ビリエット)になり、数詞は不要になります。つまり、"Un biglietto per ◯◯, per favore." (ウンビリエット ペル ◯◯ ペルファヴォーレ)です。

 

「ここは私の席だと思います」

"Credo che questo è il mio posto." (クレドケ クェストエ イルミオポースト

「ミオポースト」が「自分の席」です。相手によりけりですが聞こえるように強めに言いましょう。

 

バスの乗り方

バスにはあまり乗りませんでしたが、乗る際の注意点を書きます。また、自分の意見よりも以下のサイトがとても参考になるので、ぜひご覧ください。

参考:ローマのバスの料金、乗り方 、路線図、注意点 - HowTravel

参考:フィレンツェのバスの料金、乗り方 、路線図、注意点 - HowTravel

参考:ナポリのバスの料金、乗り方 、路線図、注意点 - HowTravel

参考:ミラノのバスの料金、乗り方 、路線図、注意点 - HowTravel

目的地の駅名の把握

乗る前に、目的地には何番のバスが停車するのかを調べておきましょう。必ずしも目的地の名前が停車駅名になっているとは限りません。運転手とコミュニケーションが取りたいなら、「◯◯のある場所まで来たら教えてくれ」と伝えることもできるそうですが、自分は忘れられたら嫌だし正確に伝えられる自信が無かったのでやりませんでした。

切符の購入

街ごとに乗り方が異なります。また、ローマのローマパスのように、一定時間で乗り放題になるものもあるようです(使わなかったので詳細はわかりません)。

切符を購入する場合、列車と同じように売店(Tabacchi)で「バスの切符を何枚ください」と言うと、値段を教えてくれるので買えます。

バスの運転手に言ってその場で切符を買う場合もあります(バスの乗車口が前にある場合は運転手が言ってくれます)。その場合は乗る際に、「何人です」と言うと値段を教えてくれるので、お金を払って乗ります。

フィレンツェでは切符を事前購入するタイプだったのですが、カゼルタでの感覚(先に運転手に払う)で乗ってしまったので、運転中の運転手に何度も謝りながら切符を購入しました。「お前は二度と乗るんじゃねえぞ」と言いたげなおじさんの目つきが忘れられません。この場合、事前に買う切符よりも80セントほど高く(2ユーロ)なります。

切符への打刻

フィレンツェの場合、列車同様にバスの切符も打刻が必要です。打刻機が車内にあるので、乗車したら打刻しましょう。検札に来るのかどうかは謎です。

現在地の把握

他の乗客に「Dove siamo? =ここはどこですか?」と尋ねてもいいんですが、自分はうまく受け答えできる自信が無かったのでスマホGoogle Maps アプリを使いました。事前にホテルの Wi-Fi などで周辺の地図を表示させておけば、インターネット通信ができない場所でも、GPS の座標を表示し続けることはできます。「なんか近づいてきたな」と思ったら、停車ボタンを押して、停車したところで降りましょう。

 

地下鉄の乗り方

ミラノ、ローマでは地下鉄にも乗りました。乗り方を以下に説明します。

地下鉄の路線

ミラノの地下鉄は、1番線、2番線、3番線、5番線の4本があります(4番線は建設中で、2022年に開通予定)。

ローマの地下鉄は、A線とB線、一部開通している建設中のC線があります。

 

ミラノの場合、主要な駅や観光地(Milano Centrale 駅、ドゥオーモ広場、スフォルツェスコ城など)には地下鉄駅が整備されているので、どこへ行くにも地下鉄が便利になります。

一方ローマの場合は、ローマ中心部の北西にある Roma Termini 駅を起点としてA線とB線とが通っており、A線はバチカン市国やスペイン広場、B線はコロッセオやカラカラ浴場跡があるものの、西側のトラステヴェレ方面や、中央部のパンテオンヴェネツィア広場、トレビの泉周辺には地下鉄駅が無く、やや不便さを感じました。ローマの地下には遺跡がたくさん眠っているので、不用意に掘ることができないそうです。ローマでバスが多く走っているのはこのためかもしれません。

切符の購入

ミラノの場合、切符は48時間乗り放題券(Biglietto bigliornaliero)、24時間乗り放題券(Biglietto giornaliero)、1回券(ordinario urbano)、10回券(Carnet 10 corse)などがあります。自分は主に24時間券を使い、最終日にホテルから駅まで向かうのに1回券を使用しました。

切符は自動券売機で購入できます。Trenitalia の券売機と同様、英語のメニューも用意されているので必要に応じて切り替えましょう。

参考:ミラノ地下鉄切符の買い方(自動券売機) | itarepo.com イタレポドットコム

上記の参考サイトよりも旧型っぽく見える自動券売機にしか出会いませんでした。とはいえメニュー自体は同じでした。まず切符の種類を選んで、枚数を選んで、お金を払って、取り出し口から切符を取ります。

列車の自動券売機同様、小銭やクレジットカードのひったくりに注意しましょう。

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ミラノ、24時間券

 

ローマの場合、切符の種類は100分間有効な1回券の1種類しかなかったように思います。地下鉄・列車・バス共通の券で、バスなら時間内で何度も乗ることができるそうです。

購入の仕方はミラノよりも簡単で、枚数を選んで、お金を入れて、切符を取るだけ。「お金を入れてください」といった表示の変更がガイダンスは一切ないので最初は本当に手順が進んでいるのか戸惑いましたが、お金を入れるとちゃんと切符が出てきたので安心しました。

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ローマ、1回100分券

 

改札

ミラノもローマも、乗車時に切符を改札でチェックされます。ミラノの場合は切符を挿入口へ通すと、出て来るのでそれを取り、開いたゲートを通ります。ローマの場合は券のバーコードをリーダーにかざすと、ゲートが開くので通ります。

ミラノに限り、降車時にも改札があります。乗車時と同じように、切符を通してゲートを通りましょう。ローマにも同じようなゲートがありますが、切符を通したりする場所はありません。そのまま押して通りましょう。

 

ストライキについて

ミラノでストライキに遭遇しました。ゼネラル・ストライキと呼ばれる大規模なもので、地下鉄・バス・鉄道が使えなくなりました。足は自家用車かタクシーのみになります。ミラノの友達は「本当に大昔からミラノではストライキがある。彼らは会社に対する要求があるかもしれないが、私たち無関係な人は、ストライキの被害者になるだけだ」と話していました。

ストライキは事前にスケジュールが発表されるので、旅行前に確認しておきましょう。とはいえ日本語のストライキ情報は間違っていることもあるので(実際自分が確認したHISのサイトは、日本時間と欧州時間とを間違えて、午後13時で終わるところを21時までとしていました)、できれば公式の情報に当たりましょう。

参考(ミラノ公共交通機関運営会社 ATM 公式):https://www.atm.it/en/Pages/default.aspx

でも、ここにも「the strike will take place from 8.45 am to 3 pm and from 6 pm to the end of service」と書いてあるなあ…。実際には14時頃には地下鉄が使えました。謎。

 

ホテルでの過ごし方

ホテルでは「ここは家ではない」ということに気をつけていました。貴重品は常に持ち歩き、シークレットボックスも信用しませんでした。外出時には必ず、無くなっても困らないもの以外はすべてスーツケースの中にしまい、鍵をかけました。

ホテルの人たちに親切にされて、「他人を信用しないなんて寂しい。心から安心して過ごすことで、親切に応えたい」と思うかもしれませんが、それで荷物が無くなっては後悔してもしきれませんし、親切なホテルの人以外の誰かが犯行に及ぶことで、ホテルの人たちに、自分の不注意がもとで迷惑をかけてしまうことも十分にありえます。

お互いに気持ちよく過ごすためにも、くれぐれも防犯の意識を持ちましょう。

チェックイン

Booking.com の予約画面を印刷して持っていたので、「Ho una prenotazione.(オウナ プレノタツィオーネ)=予約してます」と最初に言いながらそれを渡せば予約コードを確認してもらえ、そのまま「じゃあパスポート見せて」「ここに署名して」と進めてとてもスムーズでした。

ただ最初にイタリア語で話しかけると、「この人はイタリア語会話ができる人間だ」と認識され、そのままホテルの説明(朝食の時間や場所、Wi-Fi、ホテルの玄関の閉まる時間など)もそのままイタリア語でスタートします。聞き取る自信がなければ英語でいきましょう(その場合も英語で話されるので聞き取る必要がありますが)。

チェックアウト

最終日の朝に鍵を持ってカウンターに行けば、何も言わなくてもなんとなく「チェックアウトしたいのかな」と察してもらえます。無言が嫌なら英語で「Check out, please.」と言ってもいいですし、「Il check-out, per favore.(イルチェックアウト ペルファヴォーレ)」でもおそらく通じます。

予約時にカードに請求がかかっていない場合、ここで宿泊料を請求されます。また、宿泊税がかかる場合もここで請求されます。そのほか、部屋に備え付けのミニ・バー(水とかコーラとかが入っている)を飲んだ場合、請求される場合があります。自分の場合は一度だけ、ミラノのホテル・ダ・ヴィンチが有料ミニ・バーの部屋でした(部屋内の説明書きにも記載がありました)。他のホテルでは一切請求されていません。

また、チェックアウト時に「荷物を預る必要はありますか?」と聞かれることがあります。必要があれば頼みましょう。

 

博物館・美術館の入り方

チケットを購入して入場する流れは日本と変わりません。

注意したいのは、「予約しなければ入れない場所(完全予約制)」があること。例えばローマにあるボルゲーゼ美術館が完全予約制だそうです。行く前にかならず確認しておきましょう。

また、「予約しておけば順番待ちを回避できる場所」もたくさんあります。フィレンツェアカデミア美術館ダビデ像がある美術館)や、バチカン市国バチカン博物館ミケランジェロ最後の審判』などがある博物館)、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会にある最後の晩餐などは、混雑を回避するためにも予約しておいたほうが良い場所です。自分の場合はバチカン博物館の入場列に2時間並びましたが、入場後は体力を消耗しすぎて展示物を見る気力が残っていませんでした。日程が事前にわかっているなら予約したほうがいいです。

また、バチカン博物館内のシスティーナ礼拝堂など、神聖な場所もあります。そういった場所に入る際には服装の審査があります。肩が出ていたり、脚が出ていたりすると、入れないこともあるようです。大きな荷物を持っての入場も断られるそうです。

 

教会の入り方

半ば観光地化されている大きな教会(フィレンツェサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂や、ミラノのドゥオーモ)は、チケットを購入することで中に入れます。チケット売り場(Biglietteria)の表示があるので、そこで買いましょう。とくにミラノのドゥオーモはチケット購入の順番待ちがあるので、はやめに買うことをおすすめします。また、フィレンツェのドゥオーモにあるクーポラは完全予約制です。予めWebサイトで予約して、自宅やホテルのカウンターなどでチケットを印刷して持参しましょう。

参考:最新情報!フィレンツェ大聖堂のクーポラに登る方法 | La casa mia

一般に公開されていない教会へ入るには、そこにいるシスターや神父、司祭の方に尋ねたほうが良いでしょう。しかしその教派のキリスト教信者でない限り、あまりお邪魔するのもどうかと自分は思いました。

教会は神聖な祈りの場所なので、派手な服装は避け、静かに鑑賞しましょう。

 

おみやげが買える場所

観光地であれば基本的にどこでも買えますが、食品系は Eataly がとても便利だったのでご紹介しておきます。

参考:Eataly Roma | Eataly

地下鉄 Repubblica 駅付近にもあるのでアクセスも良く、0時まで開いていることもあってか、日本人観光客が多数買い物していました。

 

カフェ・バール・ジェラテリア

日本とあまり変わりません。ただし、店によっては席に座る場合と持ち帰る場合の代金が異なる(サービス料の有無)ので、とくにジェラテリアで買ったものを店内で食べたい場合は、「座っていい?」と聞くようにしていました(「もちろん」と言われることしかなかったので、そもそも聞かないでいいのかもしれませんが)。

コーヒー(イタリアでのコーヒーはエスプレッソのこと)はだいたい1ユーロ〜2.5ユーロぐらいでした。アメリカーノ(いわゆる日本のコーヒー?)やカプチーノは1.5〜3ユーロ、カフェラテ(牛乳入り。エスプレッソに別途温めた牛乳がついてくることもある)も同じぐらい。ジュースやビールは2〜5ユーロぐらいです。

支払いは購入時にする場合と、席でする場合と、レジまでレシートを持っていく場合とがありました。他の客のする様子を見ていてもいいですし、イタリアは基本的に席会計らしいので、席に店員さんを呼んで「Il conto, per favore (イルコーント ペルファヴォーレ)=お会計お願いします」と言ってもいいと思います。

ほとんど一日中開いています。自分の場合、疲れたら休んで一服してついでにトイレに行って、また歩いて〜の繰り返しでした。イタリア中どこにでもあるし、コーヒー一杯の価格が安いのでとても便利です。

バールは「BAR」と書かれていることが多いですが、アルコールだけを出す店というわけではなく、日本のカフェと同じ感覚で入れます。

 

昼食・夕食

こちらもあまり日本と変わりません。支払い方法などもカフェ・バール・ジェラテリアと同じで店によりけりです(基本は席会計だと思います)。

正しいお作法としては「前菜」「1の皿」「2の皿」「デザート」の順で注文するものらしく、メニューにもそのように記載があることがあります。前菜は生ハムやアラカルトで、1の皿はパスタやラザニア、2の皿は肉や魚のメイン料理でした。

とはいえ、「観光客だしわかりません」という顔で、食べたいものを食べたいだけ注文して問題ないと思います(肉だけとか、パスタだけとか、肉・肉・肉!とか)。美味しかったら「Buono (ブォーノ)=おいしい」と言いましょう。日本人観光客が多い地域の店なら「オイシイー!」と返してくれる店員さんもいます(たくさんいました)。

だいたいどこも19時半から20時には開店します。逆にスーパーがこの時間に閉まるので、必要な買い物は済ませておきましょう。

 

薬局

イタリアにはいたるところに薬局(Farmacia)があります。「そんなに必要なのか?」と不安になるぐらいあります。

「空気」のところで触れましたが、日本人にとってイタリアの空気は良いとは言えません。乾燥しますし、喉を悪くすることもあるでしょう。実際、奥さんは喉を悪くしてしまい、咳が出るようになってしまいました。風邪薬は持参していましたが、さすがに喉の薬は持ってきていなかったので、薬局へ行きました。

事前に「イタリア 喉 薬」で検索して出てきた画像を手に、薬局のおじさんに見せながら「Avete questo? =これありますか?」と言ったのですが、「ごめん、画像のプロポリス入りのものは無いんだ」と言われてしまいました。それでも「喉が痛いので、何かありませんか?」と聞くと、これを渡されました。

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イタリアののど飴 ビソルヴォン、トッセ・セダティーヴォ(=咳止め薬)

ライムとはちみつ味と書かれていますが、なんかもっと違うものの味でした。舐めていると奥さんの咳の回数は減ったので、効果はあったのだと思います。ありがとうおじさん。

 

その後、のど飴だけでは咳がおさまらず、調べた結果「イタリアののどぬーるスプレーがいいぞ」との情報があったので、その画像を手に再度別の薬局へ。「これありますか」と言ったところまたも「無い」とのお答えが。「でも同じようなのはある」とのことで、買ったのがこちら。

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イタリアののどぬーるスプレー ボロチリーナ、ゴーラ・ドローレ(=喉の痛み

薬局のおじさん曰く「Forte. =強いぞ」とのことで、たしかに使った直後に奥さんの咳はしなくなりました。すごすぎる。でも頭がぼんやりするということだったので、もしかしたらこれは麻酔薬に近いのかもしれません。箱に記載のある通り、一度に2回・1日3回までの用法を守って使いました。

 

それからしばらくして、今度は熱も出てきたので、またまた薬局へ行きました。持参した風邪薬が尽きていたので、新たに「イタリア 風邪薬」で検索して、画像を見せながら「これありますか」と聞くと、3度目の正直か、「Certo =もちろん」とのお答えが。

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イタリアの風邪薬 タキフルデック

お湯に溶かして飲む顆粒で、シュワシュワしておいしいです。「レモン味」と書かれている通り、レモンと何かの味がします。これもなんとなく効いた気がします。

 

小銭の見分け方

ユーロ紙幣を見分けるのは簡単ですが、小銭を見分けるのは最初は苦労します。表面が常に見えていればそれでわかりますが、財布の中では側面しか見えません。できれば側面を覚えましょう。

自分の場合は、

  • 2ユーロ:大きい。500円玉みたいな文字が刻まれている
  • 1ユーロ:あまり特徴がない。細かくギザギザが刻まれている
  • 50セント:大きい。大きくギザギザが刻まれている
  • 20セント:1ユーロと同じぐらいの大きさ。広い間隔で50セントと同じ大きさのギザギザが刻まれている。
  • 10セント:小さい
  • 5セント:さらに小さい
  • 2セント:もっと小さい
  • 1セント:めちゃくちゃ小さい

と判別していました。10セント以下の硬貨は違いがわかりにくく、自動販売機での取扱も少なくて使いにくく、財布が重くなるだけなので、一日の終りに財布からすべて出してしまっていました。

 

時間の使い方

イタリアでは日本のように夜でも必ずしもコンビニ(スーパー)が開いているわけではないですし、観光スポットの開いている時間も限られているので、ある程度時間を意識して動く必要があります。

だいたいの目安としては、

ホテルの朝食:朝7時〜朝10時まで

美術館・博物館:朝8時〜夜6時(18時)まで

教会:朝7時〜夕方4時(16時)まで

遺跡:朝8時〜夜7時(19時)まで

スーパー:朝8時〜夜8時(20時)まで

ピザ屋(そのほか昼営業をしている外食店):昼0時(12時)〜昼3時(15時)まで、夜7時(19時)〜深夜0時(24時)まで

リストランテ(夜のみ営業の店):夜7時半(19時半)〜深夜0時(24時)まで

スカラ座公演(ミラノ):14時〜・18時〜・20時〜など

 

1日のスケジュール例

あくまで一例です。

  • 7時:起床
  • 7時半:準備完了・ホテルで朝食
  • 8時:部屋に戻って出かける準備
  • 8時15分:トイレを済ませて出発
  • 8時40分:美術館到着。入場待ち
  • 9時10分:入場受付。チケット購入
  • 11時30分:美術館を出てぶらぶらし始める
  • 12時:ピザ屋などが開き始める。昼食として、地元の人がよく行く店でラザニアを食べる
  • 13時:次見たいものの場所を確認して、トイレを済ませて店を出る
  • 13時半:遺跡到着。入場待ち
  • 13時45分:入場受付。チケット購入
  • 15時30分:遺跡を出る。足が疲れてきたのでバールで休憩。このあたりで「ボンジョルノ」から「ボナセーラ」に切り替え始める。
  • 16時:トイレを済ませてバールを出る。見たかった街並みを探してぶらつく
  • 17時30分:疲れてきたのでバールで休憩。トイレを済ませ、ホテルのミニバーにある水だけだと足りない気がするので、スーパーへ
  • 18時:スーパーで買い物。その後ホテルへ
  • 18時30分:ホテルに到着。荷物を解いてベッドへダイブ
  • 19時30分:お腹が空いてきた。近くでおいしいお店がないか探す
  • 20時:トイレを済ませ、店に向かって出発
  • 20時30分:店に到着。夕食
  • 22時:夕食を終えてホテルへ
  • 22時30分:ホテルでぐだぐだ。シャワーを浴びる
  • 23時:明日行きたい場所などを調べつつ就寝

自分の場合、これを繰り返すと非常に疲れましたし、結果的にこんな感じになっただけであって、常にこうするべきだと意識して行動したわけではありません。個人差が出ると思いますが、時間に余裕があればもっとゆるめのスケジュールでもいいかもしれません。

 

 

イタリアの生活についてでした。これからも思い出し次第追加していこうと思います。

 

mizunokura.hatenablog.com

イタリア旅行 - フライトについて

イタリア旅行で利用したフライトや空港、航空会社などについて書きます。

 

フライトの検索や予約については、こちらの記事をご覧ください。

mizunokura.hatenablog.com

 

 

手続きの流れ

搭乗までの流れ

飛行機の搭乗までには、以下の手順を踏みます。

  1. 空港へ行く
  2. チェックインする
  3. 預け入れ荷物を預ける
  4. 出国審査を受ける
  5. 保安検査を受ける
  6. 搭乗口へ移動し、搭乗する

2〜6はすべて空港で完了できますが、チェックイン手続きをWeb上で行うことで当日のチェックインカウンターでの行列を回避でき、フライト前の時間を有効に利用する(例えば、直前の買い物や換金などにあてる)ことができます。

 

乗り継ぎの流れ

  1. 飛行機を降りて「Transfer」の案内に従って進む
  2. 乗り継ぎカウンターで受け付けする
  3. 出国審査を受ける
  4. 保安検査を受ける
  5. 搭乗口へ移動し、搭乗する

乗り継ぎする人と、そのまま入国する人とに途中で道が分かれるので、道中でそれをうまく見極める必要があります。

 

行き(東京からローマへ)

フライト詳細(予定)

中国国際航空(エアチャイナ)

 CA184:エコノミー 10/19 08:30 JST 羽田空港発 同 11:20 CST 北京国際空港着(3時間40分)

 CA939:エコノミー 10/19 13:40 CST 北京国際空港発 同 18:55 CET ローマ・フィウミチーノ国際空港着(11時間)

 乗り継ぎ時間:2時間20分

実績

 CA184:定刻通り08:30 JSTに出発し、12:00 CSTに北京国際空港へ到着。40分の遅れで、乗り継ぎ時間が1時間40分に。

 CA939:発着共に定刻通り。

 

行き① CA184(羽田から北京へ)

搭乗まではスムーズだったのですが、上記の通り遅延が発生し、乗り継ぎが少しシビアになりました。

1. 空港へ行く

羽田空港国際線ターミナルへ向かいます。なるべく慣れているルートを使って、品川駅から京急で行きました。到着駅から直結しているので迷うことはまずないと思いますが、国際線ターミナルは5階層になっており、そのうち出発ロビーのある3階へ向かいます。

参考:館内マップ | 羽田空港国際線旅客ターミナル

 

2. チェックインする

チェックインカウンターの場所は航空会社ごとに分かれており、入ってすぐの案内カウンター付近に案内板があるのでそれを見て確認しましょう。

今回の中国国際航空(エアチャイナ Air China)はLカウンターでした。中華航空チャイナエアライン China Airline)と取り違えそうでやや混乱します。

 

しかし自分の場合、今回チェックインは事前にWebで行ったので、カウンターでのチェックインは行いませんでした。Webチェックインは出発の24時間前から始まります。フライト予約時に座席を指定しなかった場合はここで指定することができ、搭乗券を家で印刷することも可能です。

参考:https://www.airchina.jp/

 

ただし中国国際航空の場合、チェックイン完了画面での選択肢として「搭乗券をメールで送る」「印刷用のPDFをダウンロードする」「搭乗券をWebで開く」の3つが表示されるのですが(※うろ覚えです)、なぜか乗り継ぎ後のフライトだけについて「印刷用のPDFをダウンロードする」ボタンが無効になっており、押せませんでした。

「ここで搭乗券を印刷しないと飛行機に乗れない!」と思っていた自分は焦って、完了画面をWebインスペクタで開き、無効(disabled)になっているのを編集で削って押せるようにして、ボタンを押してPDFを無理矢理ダウンロードして印刷しました。

 

3. 預け入れ荷物を預ける

Webチェックインを済ませている場合、空港に着いたらそのまま荷物の預け入れに進めます。預け入れカウンターはチェックインカウンターのすぐ横にありました。エコノミーの場合、荷物は1人1個23kgまでとなっています。

また、家で印刷しておいた搭乗券を、ここで係の人に渡します。すると、A4の紙ぺらだった自家製搭乗券をちゃんとした厚めの紙のしっかりしたものに替えてくれます。乗り継ぎ用の搭乗券もちゃんと発行してくれるので、今思えば無理矢理印刷してくる必要なかったのかもしれません

とはいえ、荷物を預けずにすべて機内持ち込みにする人はここを通らないはずなので、その場合はやはり印刷が必要なのかもしれません。

 

4. 出国審査を受ける

5. 保安検査を受ける

これらについては、案内に従っていれば何もしなくても済みます。羽田空港は日本語で案内してくれますし簡単です。

 

6. 搭乗口へ移動し、搭乗する

これも出発ゲートの案内を見れば簡単にわかります。ただし、事前に聞いていた通り中国国際航空は搭乗口が遠くにあるので、ある程度時間に余裕をもって移動したほうが良いでしょう。

保安検査場から搭乗口までの間にはブランドショップや土産物屋、飲食店が並んでいます。ここで購入したペットボトルは機内に持ち込むことが可能ですが、乗り継ぎ時の保安検査で没収されてしまうと思われます。

 

行き② CA939(北京からローマへ)

乗り継ぎ時間はシビアでしたが、こちらは定刻通りに到着しました。

3列シートのうち一番通路側に中国のおじさんが乗っていたのですが、この方も紳士的で、トイレに行って戻ったら、にこやかにずっと通路を開けて待っていてくれたりしました。

長時間のフライトでしたが、機内でうまく眠れたこともあり、ローマに到着後に時差ボケで悩むこともありませんでした。

1. 飛行機を降りて「Transfer」の案内に従って進む

国際線はターミナル3(T3)と呼ばれる大きな建物に到着します。降りたらバスに乗り、ターミナル内へ移動します。そこから乗り継ぎ手続きの行われる場所へ移動していきます。わかりやすいところに看板で表示してはありますが、「Transfer を見失えば、死」ぐらいの気持ちでいましょう。


2. 乗り継ぎカウンターで受け付けする

と上にも書きましたが、北京国際空港に乗り継ぎカウンターはありませんでした(たしか)。サーモグラフィーによる体調チェックエリアを通過して、居並ぶゲートの内の最も左側にある、「国際線乗り継ぎ専用ゲート」(日本語での表記あり)に入っていきます。


3. 出国審査を受ける
4. 保安検査を受ける

出国審査場を通った階下に保安検査場があります。どちらの審査も並びますが、とくに保安検査に長蛇の列ができていました。

チェック内容は羽田と同じです。ただ、携帯バッテリーなどのバッテリーを含む製品は機内持ち込みにしなければならないと聞いていたので、羽田から持ち込み荷物にしました。保安検査時に荷物をガサゴソされた際に「これはなんだ?」と手振りで聞かれたので、「This is a battery」と答えると、普通に通過できました。身体検査も全身に手と探知機を当てて入念に行われます。


5. 搭乗口へ移動し、搭乗する

チェックが終われば、あとは搭乗するだけ。しかしT3は搭乗口から飛行機までの間をバスがつないでいるので、それだけ時間の余裕をもって到着している必要があります。また、自分たちが乗る飛行機のゲートはT3の最もはしだったので、歩いてしばらくかかりました。ゲートに到着すると担当のおばちゃんたちが「急げ急げ!」と手で合図していたので、促されるままバスに乗車。自分たちのあとにおじさんが駆け込んできて、バスが出発しました。

飛行機の遅延のせいで1時間40分しかなかったこともあり、かなりギリギリの乗り継ぎになってしまいました。

 

行きのフライトの感想

食事:やや良し

CA184とCA939で昼食と夕食が出ました。味は美味しいと言うほどでないにしても思っていたよりは良く、すべて食べられました。ドリンクも普通にお茶・オレンジジュース・コーラ・セブンアップ・ワイン・ビールなどが用意されており、初回の提供後は酒類以外はセルフサービスで自由に取りに行くことができました。

エンタメ:ふつう

CA184(エアバスA320)にエンターテイメント設備はなし。CA939(ボーイング787-9)にはいわゆるタブレットが埋め込まれたような形式のものがありました。ヘッドフォンは耳にパッドを当てるタイプで、音漏れするもの。機内での他の人の挙動を見ている限り、「他の人の迷惑にならないように、なるべく静かに過ごそう」という考え方は日本人特有のものなのかなと感じました。自分の隣に座ってたおじさんは、最初は鼻歌だったのが徐々に普通に声に出して歌い始め、最後にはエンタメの音楽に合わせて熱唱してたし…。

エンタメの言語設定はたしか英語・簡体字繁体字スペイン語・フランス語?だったと思います。当然日本語設定はなし。映画の音声にも基本的に日本語はありませんが、たまーにあるようです(「怪盗グルーのミニオン大脱走」は日本語音声ありだったようで、奥さんが見ていました。かわいい)。

タブレットベースなので、タッチ感度は良いです。

また、飛行機が今どこを飛んでいて、あと何時間の予定なのかを表示するモードがあり、外の状況を把握することでなんとなく安心できたのが良かったです。

サービス:ふつう

キャビンアテンダントさんのサービスは普通で、可もなく不可もなしという感じでした。アナウンスは日本語のものはありませんでした。日本行きじゃないからかと思います。

シートベルト着用のサインが消えることは基本的に無いので、歩きたい場合は「機体が安定したかな?」と感じ時に自分の判断で立ちましょう。もし駄目なら注意してもらえますし。

居心地:やや悪し

CA184は左3列・右3列、CA939は左3列・中央4列・右3列でした。2人で移動するので、つねにそばに他人が1人いる状態です。また、トイレに行くにも他人を気にする必要があり、やや居心地は悪かったです。そしてそのトイレの数も少なめでした(前後に合わせて3つ?)。

座席の広さは、身長180cmで痩せ型の自分としてはやや窮屈に思うぐらいで、大きな問題はありませんでした。リクライニングは遠慮していても意味が無いので、「倒したモン勝ちやろ」の精神で倒しましょう。もし駄目ならそう言われますし。

操縦:良し

上手です。とくに着陸がスムーズで優しく、とくに言うことありません。

北京国際空港ターミナル3:悪し

新しく拡張している空港施設らしく、広々としてやや殺風景。看板での案内はわかりやすい。ただ、広すぎて移動がつらい。飛行機へのバス移動も不便。ゲート担当のおばちゃんがバスに乗せてきた車椅子っぽい何かが、バスが左右へ振れるたびにゴロゴロ転がって不快だった。こう思い出すと、もうあんまり使いたくない印象の空港でした。

 

帰り(ローマから東京へ)

フライト詳細(予定)

Aeroflotアエロフロート

 SU2403:エコノミー 11/2 11:10 CET ローマ・フィウミチーノ国際空港発 同 16:55 MSK モスクワ・シェレメチェボ国際空港着(3時間25分)

 SU0260:エコノミー 11/2 20:00 MSK モスクワ・シェレメチェボ国際空港発 11/3 11:40 JST 成田空港着(9時間20分)

 乗り継ぎ時間:3時間5分

実績

 SU2403:11:03 CETに出発(7分早い)し、16:38 MSKに到着(17分早い)。

 SU0260:発着共に定刻通り。

帰り① SU2403(ローマからモスクワへ)

非常にスムーズに手続きが完了し、空港内の表示もわかりやすかったので迷うこともなく、楽に搭乗できました。

発着も定刻通りで大満足です。

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1. 空港へ行く

ローマの中心部にある鉄道駅 Roma Termini 駅から、空港のある Fiumicino Aeroporto 駅までは、直通列車のレオナルド・エクスプレスに乗るのが便利です。片道32分、一人14ユーロで荷物置き場が豊富にあり、揺れも少なく静かです。およそ30分ごとに1本出ています。

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切符予約購入の方法は、こちらの記事で紹介しています。

mizunokura.hatenablog.com

乗り方についてはこちら。

mizunokura.hatenablog.com

 

ローカル線もありますが、友達に聞いた話ではエレベーターの無い駅で乗り換える必要があり、大変だったそうです。

バス便もあるようですが、利用したことがないので詳細はわかりません。行きの際に空港に到着して最初に長々と話しかけてきたのは、ここの客引きのおじさんでした(初遭遇のイタリア人は入国検査場の人)。


2. チェックインする

行きと同じくWeb上でオンラインチェックインを済ませていました。スマホからも利用可能です。

参考:オンラインチェックイン | Aeroflot

チェックインが完了すると、搭乗券をメールで送信することができるので、メールで受け取って、ホテルのフロントで印刷を依頼しました。


3. 預け入れ荷物を預ける

ここも行きと同じです。預け入れ時に印刷してきた搭乗券を渡すと、ちゃんとした搭乗券に替えてくれます。

また、フィウミチーノ空港では、スーツケースの盗難や傷つきの防止のため、スーツケースラッピングサービスを受けることができます。基本プランはひとつ10ユーロ、プレミアムは15ユーロでしたが、何が変わるのかよくわからなかったし説明もされなかったので10ユーロのプランにしました。

参考(業者の公式):Airport luggage wrapping service - Safe Bag

いまさらですが公式サイトを見ると、基本プランはラッピングだけでなく、荷物ごとに発行されるコードを読み取ることで、万一のロストバゲージの際に見つけやすくしてくれるようです(たしかに何かのバーコードを受け取りました)。荷物に傷がついていた場合、1000ユーロまでの補償もあるのだとか。

プレミアムプランの場合、SITA ワールドトラッカーシステムを使用することで、ロストバゲージを報告してから24時間以内に荷物を見つけ出し、もしそれができなかった場合には遅延1日あたり100ユーロ(最大1000ユーロ)が、紛失の際には最大4000ユーロが支払われるそうです。


4. 出国審査を受ける
5. 保安検査を受ける

中国ほど厳しくなく、日本と同じ感じです。出国審査場のおじさんは言葉少なに真剣な顔をしていたので、真面目な人なんだなと思っていたんですが、奥さん曰く「あのひと Yahoo! ニュースをずっと見てた」そうでした。さすがはイタリア人。


6. 搭乗口へ移動し、搭乗する

空港に着いたのがおよそ8時45分頃で、搭乗開始(Boarding Time)が10時20分と、少し心もとない時間だったのですが、予めWebチェックインを済ませていたので、カプチーノを飲んで一息つくことができました。Webチェックインは本当に楽ですし、心の余裕を生みます。

 

帰り② SU0260(モスクワから成田へ)

モスクワはとても寒い場所でした。空港内はそうでもないのですが、搭乗ゲート付近は外気温の影響ですごく冷えます。それもそのはずで、ローマが最高気温20℃前後だったのに対し、モスクワは5℃前後でした。雪もうっすら積もっていました。

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1. 飛行機を降りて「Transfer」の案内に従って進む

ロシア語はさっぱり読めませんが、英語での記載もあるので「Transfer を見逃せば、死」を念頭に置いて移動していきます。


2. 乗り継ぎカウンターで受け付けする

歩いていると、トイレを過ぎたところに乗り継ぎ受け付けがあります。そこでローマで発行してもらった乗り継ぎ便の搭乗券を確認してもらいます。


3. 出国審査を受ける
4. 保安検査を受ける

イタリアほどゆるくはありませんが、中国ほど厳しくもなく、スムーズでした。

また、10年ほど昔のシェレメチェボ国際空港についてのブログ記事に、シェレメチェボ国際空港では列が作られることもなく、ものすごい数の人でごった返しており、とにかく搭乗券とパスポートを担当者に渡せた者だけが勝利する」という内容の記載がありましたが、列がきちんと作られ他の空港と変わりなく、状況はとても改善していました。


5. 搭乗口へ移動し、搭乗する

出国審査と保安検査が終われば、あとは電光掲示板で自分の乗る便の搭乗ゲートを確認し、移動して待つだけです。今回はDの05番ゲートでしたが、05〜08は1階に広めの待合室があり、バーガーキングのテーブルが空いていたので、ポテトとジュースを購入して(ルーブルが無くてもカードで決済できます)ずっと座っていました。

ところが搭乗開始時刻(Boarding Time)の30分前に、何やら気になるアナウンスが。ロシア語訛りの英語でしたが、「Tokyo」だけはなんだか聞き取れます。「気のせいか?」とも思いましたがしきりに繰り返していたので、搭乗ゲートを表示している電光掲示板を見てみると、案の定搭乗ゲートがDの05番からDの30番に変更になっているではありませんか。

まだ時間的に余裕があったものの30番の場所がわからなかったので、早めに移動しました。モスクワ発東京行きの便には日本人客が多く、ツアーの団体さんたちもいました。自分たちが30番で搭乗開始を待っていると、「アッ!30番ここだわ!」などと言いながらどやどやと団体さんも遅れてやってきて、ちょっと安心したのでした。そんなときにスマホに着信があり、何かと思ったらアエロフロートからの「搭乗口変更のお知らせ」がSMSで届いたのでした。こういったこともあるので、念のため空港では機内モードはオフに戻しておいたほうが良いでしょう。ちなみに30番ゲート付近にはフライデーズがあります。

その後は何事もなく、無事乗れました。

 

帰りのフライトの感想

食事:やや悪し

夕食と昼食を食べました。しかしながら、味は中国国際航空のものよりもやや落ちる気がします。味が受け付けず、食べられないものもありました(ココナッツケーキや、謎のフルーツバー)。

エンタメ:ふつう

タブレットではなく、液晶画面が埋め込まれているタイプのものでした。そのためタッチ感度は良くありませんでした。

とはいえイヤホンはイン・イヤータイプで密閉性が高く、音もしっかり聞こえるものでとても良かったです。

言語設定は英語・ロシア語・簡体字・フランス語・スペイン語あたりだったと思います。日本語設定はやはりありません。映画の日本語音声も中国国際航空以上に少なく、自分は『PowerRangers』のイタリア語版と、『攻殻機動隊』の日本語版を見ました。

フライト状況画面もあったのですが、選択すると「Now Loading...」の画面のまま止まってしまい、使用できませんでした。

 

サービス:やや良し

キャビンアテンダントさんのサービスは普通でしたが、アメニティ(携帯スリッパ・耳栓・アイマスク・リップクリームと収納袋のセット)を用意してくれたり、こまめに飲み物を用意してくれたりと、中国国際航空よりも良いサービスが受けられました。

日本行きの便のためか、機内アナウンスに日本語もありました。機長自らが「ミナサ〜マ、マモナ〜ク、」などと話してくれるのは面白みもありつつ温かさを感じます。

 

居心地:やや良し

SU2403(エアバスA320)は行きのCA184と同じ機材で、右3列・左3列でした。そのため居心地は同じです。反面、SU0260(エアバスA321)は大きく、右2列・中央4列・左2列でした。今回の2人旅行には2列座席が嬉しく、気軽にトイレに行くことができたり、手荷物を確認する必要がなかったり、何かと快適でした。

エアバスA321の前座席との間隔は、なぜかやや狭く感じました。前座席の大柄な白人男性は、定期的に座席を立ってその横で足のストレッチを行ってましたが、時差ボケ防止やエコノミー症候群防止のためかなと思いました。

フィウミチーノ国際空港:良し

広いながらも動く歩道が豊富に置かれていて、わかりやすい位置に案内板があり、開放感があるのに殺風景ではありませんでした。カフェも適度に用意されていて、飛行機を待ちながら一服することができます。Roma Termini 駅とのアクセスも良く、全体的に使い勝手の良い便利な空港でした。

シェレメチェボ国際空港:やや良し

どこの通路もやや狭く、開放感の無い空港でした。その反面、お土産物屋や食事処は豊富にあり、搭乗までの時間を潰すのに便利です。自動販売機の操作方法がわからず、飲み物が買えなかったのは苦労しましたが、調べたり聞いたりすれば良さそうです。

あとは寒さ。とにかく寒いです。出発前に「これから機材についた氷を落とします」と言って、羽に向かって盛大にお湯をかけていました。

 

 

全体的に見て、中国国際航空はもう利用しないかなと感じました。アエロフロートは10年前・5年前などのレビューを見て戦々恐々としながら乗り込んだのですが、何のトラブルもなく、とても快適に過ごせました。また機会があれば利用することでしょう。

 

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