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紙の辞書、めちゃくちゃ良い

先日、紙の辞書を買ったんです。そう、イタリア語のですよ。これがめっちゃいい。21世紀なのに、紙、めっちゃいい。

この記事はそれがなんでやねんっつー話ですわ。

紙以前の時代

辞書を買うよりも前のころ、イタリア語を読んだり書いたりするのに使っていたのは、以下のものでした*1

Google翻訳

イタリア語←→日本語に設定して使用します。基本的には良いんですが、たまに翻訳に問題があります。体感ですが、正解率は6割ぐらい。イタリア語から英語、英語からイタリア語への翻訳精度は割と高いそうなので、やはり語族の壁は厚いということなのでしょう*3

それから、イタリア語に限らず英語でも、Google翻訳は読んだそのままの音をカタカナ語として翻訳結果にすることがあります。また、大文字で表記すると、大文字のアルファベットがそのまま翻訳結果になっていることもあります。こういった不思議な挙動は、最近とくに見かける頻度が高くなってきたような気がします。

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f:id:mizunokura:20180310231157p:plain Googleの謎、あるいは自然言語の不条理

無償で使えるものに文句を言い過ぎるのも良くないと思いますが、さらに言えば、検索語に対して意味がひとつしか表示されないことにも不満があります。日本語でもひとつの単語に複数の意味があることが少なくありませんし、イタリア語でもまたそうなのです。もっとも、Google 翻訳は辞書ではなくあくまで翻訳がその領分なので、辞書的な機能までも求めるのは酷かもしれません。

bab.la

イタリア語は屈折語なので、単語が活用しますし、中でもとくに動詞の変化が激しく、ひとつの単語について以下の活用形が存在します。

単純時制

  • 直説法現在
  • 接続法現在
  • 命令法現在
  • 条件法現在
  • 直説法未来
  • 直説法半過去
  • 接続法半過去
  • 直説法遠過去

複合時制

  • 直説法近過去
  • 接続法近過去
  • 条件法近過去
  • 直説法先立未来
  • 直説法先立過去
  • 接続法先立過去
  • 直説法大過去

不定

  • 不定
  • ジェルンディオ
  • 過去分詞

しかも、不定法以外の活用形については人称ごとに異なる変化をします。 例:「avere(持つ)」の変化

これらすべてをいきなり覚えるのは無理なので、よく使うものから覚えるようにしています。とはいえ書くときや読むときには、何がどの活用形かを知る必要が出てきます。そんなとき、 bab.la で検索窓に活用後の形で入力すれば、不定形などを一覧で見ることができ、便利なのです*4

Reverso Traduzione

このサイトは主に自分で文を作るときに使っています。単語の意味や活用形はわかっていても、その自然な使われ方は、例文を見て確認しなければわかりません。

日本語で例えるなら、焼肉を食べたことを伝えたい場合、「焼肉」「食べる」はわかっていても、その間にどんな助詞を入れるべきかわかりません。「焼肉が食べた」や「焼肉の食べた」や「焼肉と食べた」はおかしいですし、「焼肉は食べた」は正しくなる場合もありますが、この場合は「焼肉を食べた」が最も適しています。

こういう実際の使われ方を見るのに重宝しています。

WordReference.com

辞書サイトです。イタリア語の単語の意味が英語で出てきます。これはこれですごく使いやすいんですが、その単語に表記の似た別の単語が知りたい場合、関連して探す場合の使い方が難しくなります。

左側に「Vedere Anche:」の欄があり、近い表記の別単語が並んでいるのですが、それらの意味までひとつひとつ開かなければはわかりません。開いたとしても、英語なので、知らない単語だった場合はさらに英語→日本語の辞書サイトを参照したり、Google 翻訳を使ったりする必要があります*5

紙の辞書を買ったら長男が大学に合格しました

もちろん、紙の辞書のデメリットは全部知っています。

  • 引くのに時間がかかる
  • 重い
  • 有料

ほかにも「濡れたら終わる」とかって言いますけど、実際そういう状況で使うことはないので無視します。たしかに重い。そして引くのに時間がかかる。買うのに金もかかる。けれど、自分にとってはメリットがそれを上回ります。

  • 同音異義語が載っている。
  • 意味が日本語で書かれている。
  • 意味の記載優先度が、和語・漢語>カタカナ語になっている。
  • 似た表記の単語が意味と一緒に一覧になっている。
  • 慣用表現が記載されている。
  • 手に持って開いて読める。
  • 紙のにおいと手触りがある。

上4つは先述の、辞書購入前の問題点を解決してくれるものです。辞書購入後は、紙の辞書と、bab.la と、Reverso Traduzione を基本的に使い、Google 翻訳を作業全体の補助に使っています。さよなら WordReference.com 、ありがとう WordReference.com。

紙の辞書ってなんかあれなんですよね。言わば、自分の興味範囲の単語が会話に出てくると急に早口になるオタクに似てるんです*6。こちらが「待って、そこまで聞いてないんだけど」ってことを、延々と話し続けてくれる。単語を引くたびにそうだから「あーはいはいそれね。前も聞いた」って感じで耳から頭に残る。そのおかげで覚えられる。ありがとうオタク!!

紙で出来ていることも個人的にポイントが高く、辞書特有の紙のにおいがするので引いていて嬉しくなります。多少重たいけど、紙の重さなら不思議と気になりません。なぜって、脳内麻薬が出るからね。デメリットに書いた有料であることすらも、所有欲を満たしてくれて嬉しいので、ちょっと本気で頭がおかしいのかもしれません。

そういうことに気付かせてくれることもまた、紙の辞書のメリットなのかもしれませんね。

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*1:今も使っているものもあります

*2:など他言語もあるが、日本語は翻訳に難あり

*3:日本語が印欧語族っていう可能性もゼロではないけどね。

*4:日本語でこういうサイトあるのかな?

*5:英語勉強せいっつー話ではあるんですが

*6:自分もたまにやっちゃうし、ディスではないですよ