イタリア旅行 - 旅の準備
イタリアに旅行する前にした準備や、やっておいてよかったこと、やっておけばよかったと感じたことについて書きます。
※(TBD)の箇所は後ほど編集します。
行く場所を決める
イタリアの中に観光地はいくつかあり、大きく北イタリア・中央イタリア・南イタリアに分かれています。
参考:ヨーロッパ観光旅行ガイド|ベネチア・ピサ・シエナ・モンサンミッシェル・バルセロナ・パリ
今回の自分の場合は、友達がいるナポリとミラノに行くことはすぐに決まりました。
イタリアに行くからにはローマ・ヴェネツィアには行っておきたいし、そうなると、ローマとミラノの間にあるフィレンツェにも…と考えた結果、南イタリアは諦め、以下の5都市に絞り込みました。
それから友達の都合や地理的条件・見たさの度合い(数日滞在したいのか、必ず見たいものがあるのか、ただ行って雰囲気がわかればいいのか…)を考慮して、スケジュールを決めました。各都市ともに魅力的で見どころも多くあり、ここが悩みどころです。
自分の場合は、
- ナポリ(3日):友達の案内で数日滞在したい
- ローマ(5日):サン・ピエトロ大聖堂にあるミケランジェロのピエタや、バチカン博物館のシスティーナ礼拝堂が見たい。ローマから日帰りでどこかに行っても良い
- フィレンツェ(2日):ドゥオーモが見たい
- ミラノ(3日):アニメ『ロミオの青い空』の舞台を巡りたい。友達の家に宿泊したい
- ヴェネツィア(日帰りで1日):ただ行ってみたい。あわよくばゴンドラに乗りたい
としました。
フライトの予約
目的地が決まれば、まずは国を出入りするために、飛行機を予約します。
今回の旅はツアーではなく、すべて自分で用意して行きました。というのも、まず価格が高いことと、長期旅行で時間的に強く束縛されると後半に気が滅入るだろうと思ったからということ、また誰かの指示に任せるのは楽である反面、退屈だと感じたことからです。ツアーでは、自分でのフライト予約は必要ありません。
フライトの予約にはスカイスキャナー( https://www.skyscanner.jp/ )を利用しました。スカイスキャナーでは、出発地と目的地、出発日と人数を入力するだけで簡単にフライトの検索ができます。
今回の初日の目的地であるローマなら、フィウミチーノ国際空港とチャンピーノ国際空港とがあります。これらのうちフィウミチーノのほうが大規模で、チャンピーノは周辺の欧州国からのLCCが主なようです。
今回は、現地に着いてから迷うことが少なそうな、フィウミチーノ国際空港を選択しました。また、行きはとくに考えず、アクセスが良さそうな羽田空港にしました。
その場合の画面はこんな感じです(※イメージ)。
とはいえイタリアには、ローマの他にも空港があります。
北イタリア
- ミラノ・マルペンサ空港
- ミラノ・リナーテ空港(エンリコ・フォルラニーニ空港)
- ベルガモ・オーリオ・アル・セーリオ空港
- トリノ空港(サンドロ・ペルティーニ国際空港)
- ジェノヴァ・セストリ空港
- ヴェネツィア・テッセラ空港(マルコ・ポーロ空港)
- トリエステ・ロンキ・デイ・レジョナーリ空港(フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア空港)
- トレヴィーゾ空港
- ボローニャ・ボルゴ・パニガーレ空港(ボローニャ・マルコーニ空港)
中央イタリア
- ローマ フィウミチーノ空港(レオナルド・ダ・ビンチ空港)
- ローマ チャンピーノ空港
- フィレンツェ ペレトラ空港
- ピサ空港(ガリレオ・ガリレイ空港)
- リミニ空港(フェデリコ・フェリーニ空港)
南イタリア
- ナポリ・カポディキーノ空港
- バーリ空港(カロル・ヴォイティワ空港)
各目的地に合わせて利用するのが良いでしょう。自分の場合、初日はナポリに宿泊できるようカポディキーノ空港を利用しても良かったかもしれない、と思いました。ただし空港もホテルもナポリでは使っていないので、実際のところはわかりません。
航空会社は、中国国際航空(中国)とアエロフロート(ロシア)を利用しました。
選定基準は大部分が予算ですが、その他にもSkyチームに参加していることや、Googleで検索してみて直近3年間ほどで評判が悪くないこと、直行便でない場合は空港での乗り継ぎ時間が十分にあること(移動・セキュリティチェック・トイレ・飛行機遅延などを考慮して最低でも2時間は確保したい)を基準にしました。
行き・帰りともに航空会社のWebサイトで直接予約しました。どちらも日本語で予約が完了できます。
各フライトの予定詳細は以下の通りです(※実績ではありません)。
行き
中国国際航空(エアチャイナ)
CA184:10/19 08:30 JST 羽田空港発 同 11:20 CST 北京国際空港着(3時間40分)
CA939:10/19 13:40 CST 北京国際空港発 同 18:55 CET ローマ・フィウミチーノ国際空港着(11時間)
乗り継ぎ時間:2時間20分
帰り
Aeroflot(アエロフロート)
SU2403:11/2 11:10 CET ローマ・フィウミチーノ国際空港発 同 16:55 MSK モスクワ・シェレメチェボ国際空港着(3時間25分)
SU0260:11/2 20:00 MSK モスクワ・シェレメチェボ国際空港発 11/3 11:40 JST 成田空港着(9時間20分)
乗り継ぎ時間:3時間5分
予約の注意点やチェックイン・空港での乗り継ぎや実際のフライト中の感想などは以下の記事にまとめています。
ホテルの予約
ホテルの予約には Booking.com( https://www.booking.com/ )を利用しました。こちらのサイトもスカイスキャナー同様に洗練されており検索しやすく、スマホアプリでの予約管理ができるので、便利です。
滞在する各都市について、ホテルを探していきます。自分の場合、初日はローマに夜19時に到着するので、不慣れな土地で無理にナポリ(電車で約1時間30分)へ向かうことはせず、そのまま一泊することにしました。
夜なので駅からある程度近いこと、口コミの評価点が9点以上あること、Wi-Fiが無料で使えること、到着時間が遅いので、夜でもチェックインできるホテルを選びました。
10/19(ローマ):スムース ホテル ローマ テルミニ (イタリア ローマ) - Booking.com
同じように他の滞在場所についても予約していきます。
その際に注意したいのは、Booking.com では予約時に必ずしも即座にカードに請求がかからないことです。予約フォームにカード情報を入力しますが、それは宿泊者の身分や収入の証明のためであって、そのまま請求がかかるか、もしくは滞在後のチェックアウト時に請求されるかはホテル次第です(後者の場合は現金払いが可能なホテルもあります)。
また、宿泊税についても考慮すべきでしょう。イタリアでは都市とホテルランクにより、一泊一名ごとに税金がかかります。
参考:宿泊税のご案内
ホテルランクは星の数で表現され、イタリアの場合はホテルの備品や施設の充実度合いを表現しているそうです。税額はローマが最も高く設定されていて、ミラノ、ヴェネツィア、フィレンツェ、ナポリの順に安くなっていきます。また、もちろんカゼルタのように課税されない都市もあります。
宿泊税の支払い方法はホテルによりけりで、カード可であることも、現金のみの受付であることもあります。
それから、Booking.com ではキャンセル料が無料になる期間のついた予約も可能です。自分の場合は最後のローマ5日間の滞在について、イタリアでもっと気に入った場所があればそこでの滞在に変更したいと考えていたので、あえてキャンセル無料期間つき(宿泊の4日前、10月25日まで)の予約にしました。ただ、そのぶんいくらか宿泊料が高くなってしまいます。
さて、今回宿泊したホテルを以下に列記します。
10/19(ローマ):スムース ホテル ローマ テルミニ (イタリア ローマ) - Booking.com
10/20-/22(カゼルタ):Cas'E Charming House (イタリア カゼルタ) - Booking.com
10/23-/25(フィレンツェ):ホテル アストロ メディセオ (イタリア フィレンツェ) - Booking.com
10/26-/28(ミラノ):ホテル ダ ヴィンチ (イタリア ミラノ) - Booking.com
10/29-11/2(ローマ):ホテル イタリア (イタリア ローマ) - Booking.com
どのホテルも本当に気持ちよく滞在できました。
実際に宿泊しての感想などは別記事にまとめています。
列車の予約
さてはて、続いては列車の予約です。イタリアには複数の長距離鉄道会社があり、日本のようにほとんどJRで統一されているわけではありません。
-
Italo ( http://www.italotreno.it/en )
-
Trenitalia ( http://www.trenitalia.com/tcom-en )
自分の場合はなんとなく安心できるので、かつての国鉄を引き継いだ主要鉄道会社である Trenitalia だけを利用しました。上記にはいずれも英語のサイトを記載しましたが、トレニタリアの場合は日本語サイトも用意されています( http://www.trenitalia.jp/ )。
ただし、日本語サイトをイタリア国内から利用しようとした場合、クレジットカードでの決済がうまくいきませんでした。問い合わせたところ、どうやらセキュリティのために日本国内からの決済のみに限定しているそうです。イタリア旅行中にふいに切符が必要になった場合、もちろん駅での自動券売機も利用できますが、Web予約よりも高価です。自分の場合、ナポリからローマへの列車が、当日券売機での購入で1人90ユーロするところが、Web予約では2人で45ユーロほどになりました。また、駅の自動券売機付近には詐欺師がうろついており、切符の購入を勝手に手伝った後で金銭を要求してきます。自動券売機は3回ほど使いましたが、うち一度だけ「フレンズ!フレンズ!フレンズ!」と連呼する男に絡まれました。
イタリア国内での駅表示に慣れるためにも、できればイタリア語版サイトで慣れておくのが良いでしょう。
予約の方法
こちらが検索フォームです。なんとなく意味がわかると思います。
Da:発駅名(この場合はフィウミチーノ空港駅)
A:着駅名(この場合はローマ・テルミニ駅)
SOLO ANDATA:片道のみ
ANDATA E RITORNO:往復(行きと帰り)
Adulti:大人
Ragazzi:子供(4歳未満は無料で席も用意されないが、座る場合は半額。4〜14歳は各州を結ぶ長距離列車ならBaseの価格から半額。Baseはプラン名※後述)
列車の種類
イタリアの列車には、フレッチェ(Frecciarossa, Frecciargento, Frecciabianca の3種)と呼ばれる新幹線に似た長距離列車と、レジオナーリ(Regionali)と呼ばれるローカルの列車、インターシティ(Intercity)と呼ばれる都市間列車とがあります。フレッチェ、インターシティ、レジオナーリの順で速く、料金もまた高くなります。
フレッチェは遅延も揺れも少なく、スーツケースなどの大きな荷物を積めるスペースや、車内販売や売店車両もあるため、旅行においては快適です。反面レジオナーリは価格が安いのですが、乗客の層が限定されないことで治安上の不安があります。また、自分はインターシティには乗ったことがありません。
参考(Frecciarossa 1000の紹介):The new Frecciarossa 1000 - Frecce - Trenitalia
参考(レジオナーリの一例):Abruzzo: ancora atti vandalici ai danni di un treno regionale - Trenitalia - FSNews
フレッチェのプラン(Offetra)
フレッチェに乗る場合、どの契約プランを選択するかによって価格が大きく異なります。
Base:CartaFreccia(雑誌。イタリア語)有り、払い戻しあり、差額支払いによるサービス(Standard, Premium, Business, Exective など)の変更が可能、日付・時間・列車の変更も無料で可能(1時間前までに1度だけ)。変更手続きをしていない場合も、列車出発時刻の1時間前後までであれば10ユーロのペナルティを支払うことで変更が可能。
Economy:CartaFreccia(雑誌。イタリア語)有り、払い戻し、列車の変更不可。日時については、同じカテゴリ(未利用のため不明)の列車であれば、出発前にBaseとの差額を支払うことで変更が可能。
SuperEconomy:CartaFreccia(雑誌。イタリア語)有り、払い戻し、列車、日時などのいかなる変更が不可。
2x1 Special Offer:2人分のチケットが1人分の価格で購入できるプラン。条件はSuperEconomyと同じ。出発の2日前までに購入する必要がある。
自分は2人旅で、予約の変更をすることも無いと思っていたため(実際は一度変更したくなることがありましたが)、このうちBaseを除く3種類のうちからしか選びませんでした。その他にも家族プランやビジネスプランなどもあるようなので、詳細は公式サイトを見てみてください。
また、サービス(Servizio)は何度か Premium がほとんど Standard と変わらないときがあった以外には、Standard 一択でした。両者の違いは車内販売やウェルカムドリンクの有無ぐらいで、ほとんど変わりません。
例えばこんな画面でプランとサービスを選んだら、
座席を指定する場合は右下の「Scelgo il posto(座席を選ぶ)」にチェックを入れて、Continua (続ける)を押します。
するとたまにこんなダイアログが出ます。
これは、要するに「追加でいくら払えばひとつ上のプランに変更できますよ」というオファーです。受け入れるなら赤いボタン(Accetto a proseguo =受け入れて進む)を、必要なければ白いボタン(Proseguo senza cambiare =変更せず進む)を押しましょう。
座席指定画面です。
セレクトボックスから車両番号を選び、空いている緑色のシートをクリックして選択したら、確認(Conferma)ボタンを押して進みます。
ここで注意したいのは、Frecciarossa 1000 の車両が4A〜8A・8B〜4Bの順でつながっていることです。より駅舎に近い側の車両が4Aなら、そこから最も遠い車両番号は4Bになります(逆もまた然り)。もし歩きたくなければ最も近い車両番号を選ぶ必要があるのですが、AとBの向きがどう決まるのか、自分にはわかりませんでした。そのため、8Aまたは8Bあたりの中央の車両を選んでおくと安全だと思われます。
さて、個人情報入力フォームまで来ました。もう少しです。
予め「Effettuo il login(ログインする)」が選ばれているので、その右の「Proseguo senza fare il login(ログインせずに続ける)」を選び直します。
Nome:名前。下の名前
Cognome:苗字。ファミリーネーム
e-mail:メールアドレス
Conferma e-mail:確認用メールアドレス(再入力)
Telefono:電話番号(任意入力)
Copia i dati nei passeggeri, sono anche un passeggero del viaggio:以下にある乗車者の氏名に、上記入力内容をコピーするかどうか。予約者が乗車するならチェックする
ここまでくればあとは簡単で、乗車する人の氏名・誕生日・メールアドレス(任意)と、必要な他サービスと、支払い方法を選択し、支払うだけです。上記に入力したメールアドレス宛に、Trenitalia から「Il Tuo Biglietto Trenitalia(あなたのトレニタリアの切符)」というタイトルのメールが届きます。添付ファイルがそのまま切符として使えます。
列車の乗り方については、以下別記事にまとめています。
持っていくものの用意
さて、予約が済みました。あとは行くだけです。しかし、もちろん手ぶらというわけにはいきません。
絶対に必要なもの(ないと旅ができない)
- パスポート
- 旅行の日程表
- 航空券(行き・帰り)
- 着替え
- 薬(普段飲むものがあれば)
- 現金(円)
- 現金(ユーロ)
- 財布1(家から空港まで、空港から家までの日本円が入ったもの)
- 財布2(ユーロを入れて使うもの)
- 予備の日本円
あれば安心できるもの(ないと万が一の場合非常に困る)
- パスポートのコピー
- パスポートを首から下げる入れ物
- パスポート再発行用の顔写真2枚
- 日程表のコピー
- クレジットカードのコピー(スマホに写真を撮っておいても良い)
- 経由地および目的地の日本大使館・日本総領事館までの地図、現地語表記の住所
- 立ち寄る場所の地図、現地語表記の住所
- 海外旅行保険の証書(au海外旅行保険を利用しました。安かったので…)
- 海外旅行保険の保険金請求書
- クレジットカードの会員優待について書かれたパンフレット(あれば)
- 印刷したホテル予約票
- 印刷した列車予約票(Trenitalia の場合は添付されているファイルを印刷したもの)
- スマホ(観光やストに関する日本語の情報を調べたり、切符の予約などに使う)
- 携帯バッテリー
- コンセント変換アダプタ(C型)
- 安心して飲める風邪薬やのど飴
- ガイドブック
- 旅行会話集(持ち運びやすいもの)
- 財布3(万が一のためのダミー用)
- スーツケースベルト
- 寝間着(もしものとき外に出ても大丈夫なもの)
- 歯ブラシ・歯磨き粉
- ボールペン
- 折り畳み傘
あれば快適なもの(なくてもなんとかなる)
- Wi-Fiルーター
- 携帯用スリッパ
- ネックピロー
- 密閉型のイヤホンまたはヘッドホン
- アイマスク
- 書類を入れておくケース
- エコバッグ
- 携帯用シャンプー・リンス
- くし
- シェーバー
- サングラス
- ビニール袋
- 水に流せるポケットティッシュ
- ウェットティッシュ
- 保湿クリーム
- 小分けにした衣類用洗剤
- 腕時計
- メモ帳
ビザについて
90日以内の観光の場合、日本のパスポート所持者はビザが必要ありません。ありがたや。
パスポートの残存期限について
入国の際、それぞれの国ごとにパスポートの有効期限までの間の必要日数が設定されています。これが不足していると入国できません。イタリアの場合、上記のシェンゲン協定の定める90日以上の残日数が必要です。
パスポートの再発行について
パスポートの再発行には現地警察の発行する盗難証明書と、もともとのパスポートのコピー、さらに証明写真が必要なのだそうです。証明写真は現地でも、日本にあるような証明写真機で撮影可能ですが、サイズが合うかどうかは確認していないのでわかりません。
参考:イタリアの 『スピード証明写真』 ( ヨーロッパ ) - ** DOLCE VITA in ITALIA ** - Yahoo!ブログ
現金について
円からユーロへは、日本国内で換金するのがレート的に有利だそうで、自分も羽田空港の国際線発着ターミナル内にあるみずほ銀行のカウンターで換金しました。
イタリアは日本よりも少しだけクレジットカードの使える店舗が多い印象を受けました。切符でも、レストランでも、ホテルでも、スーパーでも、マクドナルドでも、たいていのことはクレジットカードでの支払いが可能です。しかし、たまに現金のみしか受け付けていない場合があります(一部の博物館・遺跡の入場料や、ホテルの宿泊税、露店など)。また、そもそもそんな店で買うなという話かもしれませんが、安全面からクレジットカードを使用したくない場合もありえます。そういうときのためにユーロも必ず用意しておくべきでしょう。お釣りの小銭をごまかされるリスクがありますが、クレジットカードの不正使用のそれよりはだいぶマシです。
また、クレジットカードの使用額は、限度額に至らないよう空けておき、普段使いのもの以外に念のためとして複数枚持参しましょう。
あくまで自分の場合ですが、すべてをなるべくクレジットカードで支払ったとしたら、15日間で使用した現金は概算で合計80ユーロにもなっていません。
実際には、出国前にイタリアでどの程度クレジットカードが使えるかわからず、またイタリア国内でのレートの悪い換金をできるだけ避けるために、1100ユーロほどを持ち込んで、クレジットカードを使わずになるべく現金払いにするようにしていました。そのおかげで、一度も CAMBIO(両替商)や現地銀行のお世話にはなりませんでした。もしやむなく現地で換金する場合には銀行が一番レートが良いらしいのですが、開いている時間が限られていて、さらに混雑もするそうなので、そんなことに時間を使うよりは、できるかぎり避けたほうが無難でしょう。
使わなかったもの
幸い、今回の旅では大きく困るようなトラブルはほとんど発生しませんでした。そのため、パスポートのコピーや証明書のコピー、海外旅行保険の証書、大使館までの地図、ダミーの財布など、トラブル対処用品は一切使用していません。しかし、これらは必ず持っていったほうが良いです。
また、上記のリストにはないカメラ(コンデジ)を持っていったのですが、これもまったく使いませんでした。普段持ち運ぶ荷物を増やしたくないこと、また画質にそれほどこだわりがなく、スマホ(iPhone7)のカメラのもので十分だったからです。クリップ式の広角レンズを別途購入し、これを使うことで背景を大きく含めた自撮りも簡単に撮影できました。
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コンセントの変換アダプタは、Cタイプの簡単な構造のものと、USB の出力がついた少し大きめのものを持っていきました。これらのうち、簡単な構造のものは使用しませんでした。
辞書については自分は持っていっていませんが、スマホがあれば調べられますし、英語表記があることも多いので、よっぽど英語に自信が無い場合や、英語表記すらない地域に行く場合以外では必要を感じませんでした。
あって良かったもの
まずは上記のコンセント変換アダプタです。USB 出力が2口できるので、2人分のスマホ充電ができますし、ポケット Wi-Fi の充電もできて便利でした。自分たちの持ち物で充電が必要なものはそれだけだったので、変換後のコンセントはじつは一度も使用していません。
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そしてネックピロー。旅行直前に無印良品のものを購入しました。飛行機内でしか使わないし、しかも空気でふくらませるタイプではないのでかさばるんじゃないかと心配していたのですが、これがあるのと無いのとでは首の負担が大きく違います。たしかにスーツケースの容量はある程度取ってしまいますが、もともとスーツケースが空きがちで、旅行中は割れ物のお土産の緩衝材にすることもでき、困りませんでした。
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ホテルのランクによりけりでしょうが、歯ブラシ・歯磨き粉・シャンプー・リンスなどのアメニティは、いずれかが無いことのほうが多いです。あったとしてもなんか嫌だったり、妙に乾燥したりする場合もあるので、安心できるものを持ち込んだほうが良いでしょう。
イタリアのホテル生活では、我々にとっては室内履きも必要になります。携帯スリッパが大活躍でした。100円ショップのものでも構わないので必ず持参しましょう。長時間フライトの飛行機内で靴を脱いで快適に過ごすためにも使えます(機内でもらえる場合もあります)。
そしてWi-Fiルーター。ホテルにWi-Fiがある場合もありますが、有料だったり、電波が弱かったり、回線が詰まっていたりで使えないこともままあります。緊急の場合に備えて持っておくと良いでしょう。また、これがあれば帰国前日のフライトWebチェックイン(24時間前開始)が、ホテルの外でもできるようになります。
Web での評判が良く早割もあったので、イモトのWi-Fiを選びました。返却時に使用可能日数が2日残っていたそうなのですが、成田での返却時に「その日数分ご返金いたしますね」と、こちらからは何も言っていないのにも関わらず教えてくれたのが、非常に好印象でした。また使うと思います。
エコバッグも便利でした。イタリアのスーパーでは袋は有料です。レジの人が「Bag?」とか「Sacchetto?」とか聞いてくれますが、エコバッグを持参しておけば地味に節約できます。
各種予約票(ホテル・列車など)を印刷したものも、中にはWeb画面やメールを見せれば大丈夫なものもありますが、紙に刷ってあるとスマホのバッテリーを気にする必要がなく、予約の確認時に手渡せばそれで済むので楽でした。
最後にティッシュ。紙が無いトイレが一度だけありました。また、手を拭いたり鼻水をかんだりで、何かと使います。
あったら良かったもの
まずはサングラス。イタリアの太陽は強いのか、自分はまだしも奥さんがまぶしそうにしていました。現地でももちろん買えます。
そしてのど飴。イタリアは非常に乾燥していますし、遺跡からのチリ、排気ガスや歩き煙草の煙などで喉が痛くなります。薬局でちゃんと探せばあるのかもしれませんが、龍角散などの薬物を含まないタイプののど飴が見つけられませんでした(医薬品ぽいやつで代用しました)。イタリア語で「喉が痛いんだけど、薬品が入ってなくて、のどがスッキリするやつないですか?」と言うことができればいいんですが、かさばらないし、日本から持ち込んだほうが無難だと思います。
密閉型のイヤホンも欲しかったです。飛行機内で使用するため、Bluetoothではなく有線のものでなければいけませんが、失念して無線のものを持っていきました。音楽やイタリア語の会話CDを聞いてもいいし、単純に耳栓にしても良いでしょう。
荷物について
最後に荷物について。航空会社とチケットのタイプによって、預け入れ荷物と持ち込み荷物の重量や品目に制限があります。機内や現地到着後ホテルまでの間に使うものは持ち込み荷物に、そうでないものは預け入れにしましょう。
続いては、フライトについて書いていきます。
「玉掛作業は 有資格者で」
工事現場の前を通りがかったときになんとなく中を覗いてみたら、こんな言葉が書かれていた。
「玉掛作業は 有資格者で」
この言葉にちょっとした違和感を覚えた。
意味はわかる
「玉掛作業(たまかけさぎょう)」という言葉については知らなかったが、その下に、クレーンに資材を引っ掛けている作業員のイラストがあったので、それのことだとすぐに理解できた。Wikipedia によると、クレーンへの掛け外し作業のことを「玉掛け」と呼ぶらしい。
イラストと「玉掛作業は 有資格者で」という言葉から、「玉掛作業は、有資格者だけが行うこと」という意味なんだなと理解することはできる。
違和感の理由は何なのか
意味はわかるのに違和感は拭えない。それは「玉掛作業は 有資格者で」という言葉のもともとの姿が見えないからではないだろうか。
工事現場や作業所に書かれている注意文言は、ひと目で理解しやすいように概して短く書かれているものだ。「玉掛作業は 有資格者で」の場合もそうで、全角スペースの部分が改行され、大きなフォントでの記載になっていた。余計な文言が除外されているおかげで、一読してわかりやすくなっている。
では「玉掛作業は 有資格者で」から除外された余計な文言はいったい何なのだろう。
「玉掛作業は 有資格者で(行うこと)」だとしたら
除外されたのが「行うこと」だとしたらどうだろうか。「玉掛作業は有資格者で行うこと」。いささか「有資格者」を道具としてみなしているように聞こえる。もし仮にこれが本来の文言だとしたら、これは現場監督や作業責任者に向けてのみ書かれるのが相応しい。
しかしこの文言は、実際には「安全第一」などと同じ場所に、同じ大きさで記載されていた。その状況だけを見ると、どうも一部の人間だけでなく全体に向けて書かれたものだと思わざるをえない。
「玉掛作業は 有資格者(だけ)で(行うこと)」だとしたら
では、「行うこと」以外に「だけ」が省略されているとしたらどうだろうか。これならば作業者全体が念頭に置くべき事項のように思える。資格のない者にとっては、自分が玉掛け作業を行ってはいけないことが理解できるからだ。
しかしこれでは省略されすぎていて、本来の文を連想しづらいように思える。また、もし仮にもとの文が「玉掛作業は 有資格者(の監督のもと)で(行うこと)」だとしたら、無資格の作業者が気をつけるべきは、自分が作業を行ってしまうことではなく、その際に有資格者がまわりに存在していないことになってしまい、文意が変わってしまう。このような曖昧な省略は必ずしも適切でないだろう。
とはいえ現実にこの曖昧さは問題になっていない。それはおそらく工事現場において玉掛作業時の注意点が周知の事実となっていて、今さら言われるまでもないことだからなのだろうと思う。
より適切な文言があるのか
ここからは、もとの文が「玉掛作業は、有資格者だけが行うこと」という意味の文言であると仮定して、5文字2行の合計10文字の範囲でもっとうまく表現できないかを考えてみたい。要件は以下の通りだ。
- 短いこと(5文字で2行、計10文字以内)
- 一読して文意が伝わること
文言案たち
「有資格者が 玉掛作業を」
一番に思いつくシンプルなタイプはこれだろう。本来の文言である「有資格者が玉掛作業を(行うこと)」も連想しやすい。
ただし「述部が文末に来る」という日本語の性質から、「有資格者が玉掛作業を(行ってはいけない)」でないとも言い切れないし、「有資格者が」のほうが先に来ていることからそちらのほうが目立ってしまい、すこし「玉掛作業」が頭に入って来づらい気がする。
他にも考えてみよう。
「玉掛作業は 資格者のみ」
「有資格者」から「有」をさらに削り、その続きを「のみ」とすることで「有資格者だけが作業を行える」という意味合いを強調してみた。これなら工事初心者(そんな人が現場にいるのかどうかは不明だが)にも、周知の事実となっている事柄が理解しやすいのではないだろうか。
ただしこれもひとつ目の文案と同じように末尾が「〜が行ってはいけない」などではないとは言い切れない(そもそもそんなひねくれた人間に注意文言を考えさせてはいけないけれども)。
もうひとつだけ考えてみよう。
「無資格玉掛 事故のもと」
「無資格玉掛」という言葉を新たに用意したもの。また同時に、「なぜ玉掛作業は有資格者だけに許されているのか」が理解できる文言を追加した。字余りながらも七五調になっていて語呂も良い。
この文言の弱点としては、「無資格玉掛」が造語であることだ。読んで字のごとくであり、本来の言葉に意味を付加したようなトリッキーな造語ではないので、何のことか理解できないようなものではないだろうが、一読して意味が理解できる可能性は下がるだろう。
違和感のない省略は意外と難しい
こうして考えてみると、まったく違和感を覚えないような文案は思いつくことができず、言葉選びが意外に難しい作業だった。あまりすっきりしない結末で申し訳ないが、また何か違和感のある言葉を見つけたらこうして同じように考えてみようと思う。
またここまで読んでくださった方には、「例えばこの言い方はどうか」など思うところがあればぜひ、コメントや現実にて教えていただけますと幸いです。
渋谷 ランチ餃子レビュー
渋谷でランチに食べた餃子を思い出しながら感想を書いていくよ。
ランチで食べた店だけだから、ディナー専門店は当然載ってないよ。
ほぼ焼き餃子しか食べてないので基本的に焼き餃子の話しかしないよ。
最後に、掲載は順不同だよ。
立吉
餃子
種類:焼餃子、水餃子
にんにく:なし
ひとつひとつのサイズはやや大きめ(ご家庭で作るサイズよりやや大きい)。にんにくが入っておらず肉がたっぷりで、6個もあれば普通は満腹になるだろう。セットではライス・キムチ・サラダ・スープがついてきて、先出しされるので、餃子が焼きあがるまでの間はサラダで場をつなぎ、いざ餃子が届いてからはキムチやスープで口直しが出来、ランチにストーリーを作りやすい。それでいて、セットの価格は800円程度とリーズナブルなのも嬉しい。
店内
店内はやや狭く、一部が明治通り側に張り出しているような形になっている。ランチの時間帯は非常に混雑し、並んでいる人がいることも珍しくない。そしてそれを店員さんの側も承知しており、接客にも反映されているため、気分は悪くなりにくい。もしも4人以上で来店する場合は近隣の別案を考慮しておきたいところだが、この界隈には他に餃子店が無い。逆に個人客の回転は早いので、一人でスッと行ってスッと食べて帰る、というスタイルには向いている。
むし焼包餃子
餃子
種類:肉餃子、野菜餃子、ミックス餃子
にんにく:なし
ひとつのサイズはふつう(ご家庭で作るサイズ)程度。メニューに肉餃子と野菜餃子が存在し、それぞれ一個から注文出来るのが嬉しい。しかし、肉餃子の餡は本気でほぼ肉であり、野菜餃子もほぼ野菜で構成されているため、食べているとどうしてもいい具合に混ざったやつが恋しくなってしまう。そんな時のためにミックス餃子というメニューもあるが、これは一個からの注文は出来ず(たしか)、皮の種類も他の2種と異なり、餡の中の肉や野菜も何かが違っているようで、さながら謎の外国人助っ人選手といった様相を呈している。立吉同様、こちらもがっつり食べても800円程度と大変リーズナブルなのが嬉しい。
店内
やや広め。カウンターの他にテーブル席も3卓あり、4人で来店してもそこまで待たされることは少ないはず。1人で行って並ぶこともあまり無い。店員さんの接客も丁寧。
渋谷餃子
餃子
種類:焼餃子、水餃子、揚餃子
にんにく:選べる(ニラの有無も選べる)
ひとつひとつはやや小さめ。しかしその分味付けは濃いめで、にんにく・ニラありにした場合はだいぶ濃厚な味わいになる。餡は量自体が多くはないが、肉・野菜の比率に偏りもまた少ない。注文単位は6個1皿ごとで、3皿食べれば満たされるといったところ。価格も1皿300円を切り、900円あれば十分となっている。また渋谷ランチで唯一揚げ餃子が食べられるのも良い。マヨネーズも付いてくるよ。
店内
広め。まず並ぶことはない。接客は丁寧でもなく荒すぎでもなく、一般的なラーメン屋ぐらいといった感じ。食後に爽やか吐息のタブレットをくれる。
餃子の王将 ハチ公前口店
餃子
種類:焼餃子
にんにく:あり
言わずと知れた王将の餃子。ひとつひとつのサイズは大きめ。コスパも悪くない。3皿(18個)で十分だろう。余談だが、学生時代に部活動の仲間20人ぐらいで餃子の王将に行き、1人平均5皿(30個)ほど食した結果、店の餃子在庫を枯渇させたことがある。「次からは予約をお願いします」と言われたが、後日また予約せずに行った(そしてまた枯渇させた)。
店内
やや広い。しかし、それ以上に客が多い。1人で行くと相席になることもしばしば。店内もあまり綺麗とは言いがたいので、個人的には足が遠のいている。
タイガー餃子 宇田川町店
餃子
種類:ぷっくり餃子、グラタンチーズ餃子、青葉水餃子、ベジタリアン餃子 ※すべて定食とセットで、単品はない
にんにく:なし
ぷっくり餃子しか食べていないが、おそらくこれが一番ふつうの焼餃子に近いものだと思われる。ひとつのサイズはやや大きい。餡には肉・野菜の他に春雨が入っており、にんにくも入っていないので、大きさの割にあっさりとした食感が楽しめる。しかしボリュームはしっかりとあるので、定食では並(6個)または大(8個)を選ぶことが出来るが、並を選んでおけば十分満足出来るだろう。お値段は並が880円、大が1000円。
店内
広い。そして綺麗。かつ接客が丁寧。駅から遠いのが難点か。Bunkamura に近いので、客層にはお金持ちマダムも多い。
まとめ
渋谷周辺には、ラーメン店に比べると餃子店が非常に少ない。ただでさえ少ないところから、ランチ営業をしている店舗を抜き出すと5店舗しか存在しない(もちろん、ラーメンの副菜として餃子を扱っている店舗は他にあるが)。
(※2016年12月4日追記 ここから)
5店舗のみと言っていたが、実際には以下の店舗を含めて7店舗存在していた。
個人的には駅前店よりも美味しく感じた。
大阪王将にもそのうち伺いたい。
(追記ここまで)
お昼時の混雑具合では、立吉 = 王将 > むし焼包餃子 > タイガー餃子会館 = 渋谷餃子 の順で混んでいる。
またシーン別に分けるなら、以下のとおり。
普通のご家庭で食べるような餃子が食べたいなら、むし焼包餃子がおすすめだ。
にんにくの効いた味がご所望なら、渋谷餃子へ行こう。
赤ワインに合うような肉々しさが欲しければ、立吉へ。
それらとは一風変わった創作餃子が食べたければ、タイガー餃子へ行こう。
王将はチェーン店なので、いつでもどこでも食べられる。
願わくば、渋谷に餃子店の増えんことを。
餃子は健康食品
ポニーで通勤する話
この記事は、ペットは思いつきで飼ってはいけない Advent Calendar の54日目です。
通勤途中にポニーがいる生活
こちらの記事でも書きましたけど、引っ越したんですよ。
で、それからというもの、自宅〜明治神宮〜渋谷駅 というルートで歩いて出勤しているのですが、明治神宮の西門の手前には、渋谷区立代々木ポニー公園という公園がありまして。
ここの前を通りかかると、3日に2回くらいの確率で、ポニーに会うことが出来ます。
ポニーくん*1
で、そんなポニーを見て思ったんですけどもね。
ポニーで通勤出来ないものか
通勤途中でポニーに会えるなら、ポニーで通勤したっていいじゃないですか。
別におかしなことを言ってるつもりはなくて、例えばこれが犬の散歩に遭遇するんだとしたら「自分も犬の散歩をして犬同士をわちゃわちゃさせたい〜〜〜〜」と思うのは自然だと思うのです。
いや確かに犬では通勤はしませんが、ではこれが例えば自転車だったとしたら、自転車通勤の人を見かけた時に「自分もしてみようかな?」と思うのはこれまた自然だと思うのです。
じゃあハイもう次行きますよ。
ポニーを飼育するための許可
そもそもポニーって飼っても良いんでしょうか。
大型のペットを飼育するためには、自治体によっては許可が必要な場合があるそうです。
では渋谷区はどうなのかというと、
こちらの区役所のページを見てみたところ、どれも犬または猫のものばかりで、ポニーという項目はありませんでした。
唯一関係がありそうな 渋谷区/人に迷惑をかけない飼い方を のページも、記載は犬に関するもので、ポニーについては触れられていません。不思議なこともあるものですね。
渋谷区ではいったん届け出は不要と解釈して次に行きます。
ポニーを飼育するための設備
ポニーを飼育する環境については、こちらのサイトが詳しいです。
ワールドランチホースクラブ|ミニチュアホース・ポニーの飼育について
ここから要約すると、
- 約1.5m×1.8mくらいの場所
- 暖かい過ごしやすい場所
- 風通しも良くする
- 床がコンクリまたは板張りである
- 床にワラやおがくずを敷いてやる
- 散歩できること
上記の条件を満たす部屋として、我が家には LDK があります。
※「10.0畳」と書いてある部屋
ここなら床はフローリングですし、糞などもルーフバルコニーに流すよう掃除すれば良いのでお掃除もらくらく、エアコンで室温調整も出来ますし、窓があるので風通しが良いですし、ワラを敷いてやれば何の問題もありません。
散歩については毎日の通勤で代替出来ると考えて次に行きます。
ポニーにかかる費用
こちらの知恵袋への回答を参考にしました。
要約しますと、
- 蹄鉄:15000円以上、1〜2ヶ月に1回
- 餌:約2万円
- 伝染病(馬インフルエンザなど)予防ワクチン:馬の場合1万円
- 伝染病検査:馬の場合1回1万円、年数回
- 獣医師の診察費:不明
月に少なくとも3万円以上はかかりそうです。
ポニー自体のほうは、残念ながら値段はわかりませんでしたが、30万円では厳しいと言及されていることからなんとなく察するものがありますね。
これらの知恵袋への回答に共通して「思いつきで飼うな」と書かれているのが非常に躊躇わせるものがありますが次に行きます。
ポニー通勤で入るべき保険
ポニーで通勤している時、もし事故を起こしてしまったら大変ですね。
自転車でも保険に加入する時代ですし、ポニーで入らないわけにはいきません。
しかし「ポニー 保険」で検索してみたところ、ポニー乗り向けの保険商品は未だ世の中に無いようでした。
ですので汎用的な、自賠責保険に入るのが良いでしょう。
自転車の場合の賠償額がおよそ5000万ほどまでですので、補償額上限が1億円に設定されている保険*2に加入するのが安心でしょう。
ポニーに装着すべき装備
ポニー通勤に必要そうなもの
- 鞍、手綱などの馬具
- 糞回収用スコップ・袋
さらに、通勤にポニーを使うのであれば夜間や雨の日にも乗ることを考慮しなければいけません。
夜のポニーに必要そうなもの
- ライト
- 反射板
このようなLEDバンドを装着すると安心ですね。
自分にですよ。
雨のポニーに必要そうなもの
- 自分用カッパ
- ポニー用カッパ
革用の撥水スプレーも一瞬考えないでもなかったですが、可哀想過ぎるので考えなかったことにしました。
ポニーに公道を走らせて良いのか
調べてみたところ、馬は道路交通法上では軽車両に該当するそうです。
十一 軽車両 自転車、荷車その他人若しくは動物の力により、又は他の車両に牽引され、かつ、レールによらないで運転する車(そり及び牛馬を含む。)であつて、身体障害者用の車いす、歩行補助車等及び小児用の車以外のものをいう。
この「牛馬を含む」に、ポニーも含まれるのでしょう。
法規内にあるものなので、ポニーもまた公道で走らせて問題ないはずです。
また自転車と同じ軽車両扱いなので、免許も不要です。
制限速度についても自転車と同じで、標識などで表示されている速度が上限になっており、標識などがない道路の場合は無制限に速度を出すことが出来ます。
ただし、
こちらの記事の通り、たとえ自分が飲酒していなくとも、飲酒したポニーに乗ってしまうと整備不良にあたる可能性があるそうなので、ポニーが誤って道端に落ちているビールを口にしないよう注意したいですね。
そして残るハードル
でここまで考えてきたわけですけど、ハードルはまだまだあります。
- ポニーは平均30年生きる。30年間何があろうと育て続けなければならない。
- ポニーを安全に、迷惑にならずつないでおける場所が職場周辺にない。
- ポニーに乗る人の体重制限は50kg程度。僕は65kgなので、少なくとも15kg痩せる必要があります。
- LDK にポニーがいると普段かなり邪魔。
これがクリア出来るまで、おとなしく徒歩通勤を続けようと思います。
最高の中でも最高の引っ越しの話
この記事はもう何日目か忘れた Advent Calendar の49日目*1です。
引っ越しました
この1月に練馬高野台から参宮橋に引っ越しました。
これまでに、僕はたくさんの引っ越しを経験してきました。
- 3歳:広島県広島市西区己斐町へ
- 4歳:岡山県岡山市北区伊福町へ
- 9歳:広島県賀茂郡黒瀬町乃美尾へ
- 10歳:広島県東広島市高屋高美が丘へ
- 18歳:徳島県徳島市中常三島町へ(※一人暮らしでの1回目)
- 22歳:東京都世田谷区喜多見へ(※2回目)
- 27歳:東京都練馬区谷原へ(※3回目)
- 28歳:東京都練馬区高野台へ(※4回目)
- 31歳:東京都渋谷区代々木へ(※5回目)
これらのうち、自分で引越しをしたと言えるのは18歳からの5回です。
そしてその5回目となった今回は、人生で最も満足度の高い引越しでした。
すみませんが何が最高なのかをちょっと聞いていってください。
何が最高か
立地が最高
なんといっても代々木。
明治神宮が近くにあり、さらに新宿西口側・南口側が徒歩圏内です。
原宿にもすぐに出ることができ、初台や代々木八幡方面にも比較的容易にアクセス出来ます。
具体的には、家電系ですぐに必要なものがある!しかし実物見て選びたい!*2となった時、すぐに西口ヨドバシに行けます。
また、終電を気にせず新宿バルト9のレイトショーやミッドナイトショーを見ることも、新宿歌舞伎町のテルマー湯に浸かりに行くことも、新宿の飲み屋での飲み会で遅くなることも出来るわけです。
初台とか出した割に新宿ばっかりですね。代々木ではなく新宿に住むべきなのだろうか。
通勤方法が最高
引っ越しで重要な要素は、通勤距離ではないでしょうか。
僕は渋谷勤務なのですが、引越前は電車通勤で、行きが45分・帰りが1時間20分*3でした。
しかし代々木なら徒歩通勤が可能です。
とはいえ40分かかりますが、1日のストレスの75%を占める電車・および駅*4にかかわらなくて済むので、たいへん気が楽になりました。
また、妻の勤務地が西新宿なので、こちらも徒歩20分通勤が可能です。
バスもすぐそばに停留所があり、渋谷・西新宿どちらにも10分ほど。らくちん。
通勤経路が最高
上の写真はうちと渋谷までの間にある明治神宮です。
もうこの時点でだいぶ最高ですよね。
明治神宮を通りさえすれば、巫女さんが見られるので最高に最高度合いが上昇しています。
住民が最高
変な人がいません。
いないってことはないんでしょうけど、練馬高野台に比較して歩きタバコに遭遇する割合がかなり低いです。
練馬高野台時代には、駅前で5分立っていれば歩きタバコが2人は発見出来るぐらいの遭遇頻度だったのですが、現在の最寄り駅ではまだ遭遇していないです。
駅徒歩5分の家の近所でも見かけていません。
僕は歩きタバコと客引きをこの世で最も嫌悪している人間なので、周辺環境がとても改善されました。
また、練馬高野台時代の部屋は下の階の住人がかなりのヘビースモーカーで、うちの部屋のトイレが下の住人の煙で燻されてめちゃくちゃ臭くなっていたのですが、それも解消されて万々歳です。
間取りが最高
1LDK50m平米から、2LDK57平米に変わりました。
※以前の間取り(1LDK)
たいていの2LDKだと、ちょうど漢字の『円』の字のように、LDKと2部屋が区切られている構造になっているのですが*5、この間取りは今回意図して避けました。
※ズボン型の間取り例。下側LDKと洋室2間が『円』型になっている。
もちろんこの間取りにも、空調が利きやすい・プライベートな空間が確保できるなどの利点はあります。
しかし我が家は夫婦二人暮らしで、二人とも二人でいる分にはプライベートな空間を必要としないタイプの人間だったので、間取りのメリットがメリットとして成立しませんでした。
結果的に今回は、大きな概ね『□』型の間取りを引き戸で区切るだけのタイプの間取りを選びました。引き戸を取ってしまえば2LDKを大きな1LDKにすることも出来ます。
※今回の間取り
そうすることで結果的にはひろびろ使うことが出来て、満足しています。
空調についてはたしかに問題ではありますが、最上階なのでひとまず冬場は暖かく、無視出来ています。
採光が最高
上の間取り図の方位表示を見てもらえるとわかる通りですが、東南側に窓がついています。
また最上階で、太陽を遮る建物が全くありません。
そのおかげで、カーテンを開けておくだけで冬場の暖房がいらないくらい光が入ってきます。
夏場が恐いですがそこはエアコン先輩に頑張ってもらいます。
眺めが最高
見るからに最高ですよね。
目の前に見える森が明治神宮です。
この写真には入っていませんが、右側に沈んでいく夕陽を眺めることも出来ます。
外苑の花火が見えたら良いんですが、たぶん見えない気もしています*6。
PrimeNowが最高
引越前は練馬区だったので Prime NOW の圏外だったのですが、晴れて圏内となりました*7。
引越し当日に掃除用のクイックルワイパーのワイパーシートやらゴミ袋やらが欲しくなったのでさっそく使ってみたのですが、1時間20分ほどで紙袋に入った商品が届きました。
値段もスーパーまで買いに行った場合の20〜50円増しといったところで、その分は時間をお金で買っている感じがヒシヒシとします。
スーパーも近所に無いことはないのですが便利すぎたので、もし困ったらまた使おうと思いました。
洗濯機が最高
洗濯機に関しては変化が2点ありました。
まず1点目は屋外から屋内に変わったこと。
屋外に洗濯機を置いていれば、当然ですが汚れ放題になります。
外にあるうちは別段気にしなかったのですが、屋外に置いていた洗濯機を、引っ越しで一時的に屋内に置いたところ、洗濯機から驚くほどの異臭がしていることに気付きました。今まで気付かなかっただけでものすごく臭かったんです。
これが屋内に置けるようになり、洗濯機自体の汚染が防げるようになりました。
脱衣所に洗濯機があるので、お風呂のために脱いでそのまま洗濯機に放り込めるのも手間が大いに省けて良いですね*8。
そして2点目は縦置き型からドラム式に買い換えたこと。
縦置き型は乾燥機能がついていなかったのですが、ドラム型ではヒートポンプ型の NA-VX3600L にしました。
これにより、物干しから解放されました。
新居には物干し竿をかける場所が無いのですが、今のところまったく困っていません。
洗濯自体はほぼ毎日行っていて、13日の引っ越しからこっち5回は回しているのですが、一度も物干しをしていません。
その分洗濯機が稼働する時間はかかるのですが、出してすぐ畳んでしまえたり、物によってはそのまま着られたりするのは、かなり日常生活が捗ります。
屋内に洗濯機置き場がある人は全員、今すぐドラム式を買おう。
渋谷区が最高
渋谷区の行政サービスが練馬区に比べて行き届いているように感じています*9。
渋谷区役所自体は駅からちょっと歩いた場所にあり、決して利便性が高くはないのですが、渋谷ヒカリエ内にサービスセンターがあり、そこで平日の受付もできるので非常に助かります。
あと渋谷区には区民向けの保養施設もあり、1泊1人5000円程度で箱根や伊豆に泊まれます。
区が区民を保養て、スゴー。
とはいえ反省点もある
乾燥具合が最高
2階から7階に引っ越したのですが、これぐらいになると非常に部屋が乾燥しやすいように思います。
引っ越し作業でダンボールによく触れていたこともありましょうが、それを差し引いても肌がパリパリになるわ目がしょぼしょぼするわで酷かったので、加湿器を導入しました。
これです。
おかげで導入前は50%ほどだった湿度が、だいたい60%前後に保たれています。
築年数が最高
我々二人の物件選びポイントに築年数が考慮されていないせいもあるのですが、40年を越えて来ると壁の中の配管まわりに異常があるというのは本当でした。
ガス開栓当日に立ち会っていてわかったのですが、ガスが漏れていました。
これは即座に修理していただきました。良かった。
そして、水道管から赤錆が出ました。「出ました」というか、今もたまに出ています。
こちらは使っているうちに出なくなるという意見をネットで散見することや、実際使っていて出てくる量がかなり減ったので、しばらく様子見しようと思っています。
もしみなさんが古い物件を見るときには、出来れば水とお湯両方について、可能なら白いボウルで水を受けて確認すると良いでしょう。
駐輪場の混み具合が最高
全く空いていませんでした。
現在自転車はバルコニーに置いています。
そこまで使わないので良いかな…
こんなところでしょうか。
いくつか微妙だなと思うこともなくはなかったのですが、最高の中でも最高の引っ越しだったことには変わりはありません。
というか不満が出てきてもなんか窓の外の景色を見てるとどうでもよくなってきます。景色はかなり重要ですね。
引っ越しをすると物が片付かないという意見があるそうですが、僕の意見はその真逆で、引っ越しはむしろ、物を片付けたり捨てたりの良い機会になると思っています。
10年先にはまた別の家に引っ越しているのでしょうが、その時にはまた別の「最高」と言えるものに出会えるよう、努力し続けないといけないなと思っています。
最後に、ご参考までに我が家が転居の際に考慮するポイントや、気にした方が良いことを列挙して、記事を終わります。
ネットで検索する際に考慮したポイント(優先度順)
前提として、例年11月〜2月が物件が出てくるピーク時期です。10・11月頃から探し始めて、12・1月頃に引っ越すのがベストでしょう。寒いけど。
2月3月は引越し業者のスケジュールが激混みで引越価格が安くなりません。
- 間取り(永く住みたいので絶対に妥協しない。2LDK/3DKで50平米以上)
- 立地(家賃補助が出る場所で、駅徒歩5分以内、通勤時間40分以内)
- 家賃(僕ひとりの給料で無理のない範囲の賃料であること)
- バストイレ別、独立洗面台、都市ガス、2階以上であること(1階は空き巣被害に遭いやすいため避ける*10)
- 転居によって気分転換が出来ること(具体的には最寄り駅や風景が変わることなど)
- 敷金・礼金の額(礼金が1ヶ月より多いとウッとなる)
- 治安や気質(僕が下町に向かない人間なのでそういうのは避ける)
- 近隣の保育園・小学校などの数
- 駐輪場の有無
- 定期借家でないこと
実際に内見する時に考慮した(確認した・不動産屋に聞いた)ポイント
内見は、出来れば晴れの日と雨の日、平日家にいるであろう時間帯(僕の場合は朝9時頃と夜21時頃)に行きましょう。
- 音がするか(自動車の音は雨の日が一番響く)
- 臭いがしないか
- 家賃が下がるかどうか(大手管理会社の場合は応じてもらえないことが多いらしい。「永く住みたいので」「この間取りのここが使いにくい」などと伝えると安くなる場合もある)
- 前の住人の退去理由(部屋の不満点がわかる。ただしたいていは「転勤で」と言われる)
- 清掃で何がどう変わるか
- 近隣にどんな住人がいるか(ただしたいていは教えてくれない)
- 管理人さんがいれば挨拶し、ゴミ捨て・駐輪場ルールなどについて話を聞く
- 家賃がカード払い可能かどうか(少ないが出来る場合もある)
- インターネット回線は何が入っているか、工事可能か
- 今見てる物件を他に内見している人がいるかどうか(ただしたいていは「他にいる」と言われる)
- 近隣の物件で内見から決まるまでにどれぐらいかかるか(不動産仲介業者の経験を測ったり、自分たちのペースを考えるのに参考になる)
- 不動産仲介業者のやる気の有無(やる気のある業者さんは、そのぶん家賃交渉も頑張ってくれる)
- 不動産仲介業者さん自身が住みたいかどうか(これはやる気の指標にすぎないかもしれない)
契約・引っ越し予約する際に確認したほうが良いこと
- 退去申請した日から何ヶ月先まで家賃が発生するか(2ヶ月の場合もあり、そうならなるべく早めに申請したい)
- 勤務先の家賃補助申請の締切日(多くの場合申請に必要な住民票は転入届を出してからでないと取得出来ず、また転入届は引っ越し後からしか提出できないため、出来れば締切日より前に引っ越ししておきたい)
- 勤務先の福利厚生で引っ越しが安くなる業者があるかどうか(僕の場合はありました)
さ、これでやっと引っ越し以外の記事が書ける。
シブ−1グランプリ
この記事は、渋谷ランチ Advent Calendar*1 の28日目です。
先日お昼をご一緒させていただいた方*2から、「牛かつ もと村行ったけど、自分はあそこがコスパ含めて渋谷で一番美味い店だと思う」と伺いました。
僕はもと村に正直そこまで舌が合わなかったためにその方に同意しかねていると、「では君の渋谷ランチナンバーワンはどこなんだい?シブ−1グランプリ優勝者は誰なんだい?*3」と聞かれました。
しかし、僕はその質問に答えることは出来ませんでした。
渋谷で働いてかれこれ合計8年ほど経ちますが、僕は「渋谷で一番うまいランチはどこなのか」ということを一度も考えたことが無かったのです。
先日25日で仕事納めになりヒマなのと、ブログのネタのため、ちょっとこの辺で考えてみることにします。
それでは、シブ−1グランプリ、行ってみよ〜〜〜〜〜〜!
※以下はあくまでランチの評価であり、かつ主観が多分に含まれています。
5位:タップボロウ
みなさんは「まかない料理」はお好きでしょうか。
僕は裏メニューを食べているような特別感があって好きなんですが、まかない料理はまかない料理としてメニューに書かれてしまうと、それが正式な表メニューに仲間入りしてしまい、いわゆる"裏"メニューではなくなってしまうので、その矛盾に戸惑うことが少なくありません。
とはいえ表メニューに書かれていなければ、注文することが出来ません。
さて、どうすれば良いのでしょうか。
こちらのタップボロウでは、お隣にある「俺のハンバーグ山本」という行列ハンバーグ店のハンバーグをパティに使用したハンバーガーを食べることが出来ます。
「やられた」と思いました。「あ!そのソリューションがあったか!」と思わず膝を打ちました。
まかない料理(のようなメニュー)を別の店のメニューとして提供すれば、特別感を残したままにお客が注文できる状態を維持できるのです。
そうと知った時の僕はやや興奮気味にハンバーガーを注文していたのですが、きっとこちらの店長さんはそんなケツの青い僕を見て、「まだそんなステージにいたの?はやくこっち側に来なよ。まかないの向こう側へ、さ」と思っていたことでしょう。
肝心のハンバーガーのほうですが、もちろん期待以上の味と言わざるを得ません。
さすが山本の肉のジューシーでしっかりした食感、厚めのバンズ、付け合せのポテト、ピクルス、つけ放題のケチャップにマスタード、全てが僕の好みのまま。
食前には特別感で、食後には多幸感で、僕の心は満ち足りました。
そんなハンバーガーですが、2015年12月現在、ランチで食べることは出来なくなっていました。
4位:晴之日
カレー、良いですよね。
週の7日がカレーだと「ちょっとなー」という感じがありますが、6日ぐらいなら「まあ良いんじゃないか」と思える、そんな特異な料理。
それがカレーです。
こちらの晴之日は、カレー専門店です。
専門店だけあって、カレーのバリエーションがとても多く、ありがちな揚げ物トッピングが豊富な店というわけではなく、季節ごとにこだわりの野菜を使ったカレーや、定番のカツカレー、日替わり、黒カレーなどなど、多種多様です。
冒頭で「6日なら」と書きましたが、この店のカレーなら毎日でも飽きない、それぐらい四季折々の様々な顔を見せてくれるカレー、それが晴之日のカレーなのです。
もし仮にここのカレーを制覇出来た暁には、他のカレー店に入ったところで「ああ、晴之日のあれね」「晴之日で食べたほうが良かったな」ぐらいの感覚になってしまうのではないでしょうか。
ぜひ、毎日食べていただきたいと思います。
そんな晴之日ですが、2010年ごろに惜しまれつつも閉店しました。
3位:花しずく
IT業界は、イノベーションのスピードが早い業界と言われています。
イノベーションで新しいソリューションをクライアントへデリバリーすることが、IT業界全体の社会におけるミッションと言えるでしょう。
そんなIT業界で働く我々が、果たしてランチにも既存のフィクスチャーを受け入れたままで良いのでしょうか。
こちらの花しずくのミルフィーユかつは、まさにイノベーションです。
通常のとんかつは1cm未満ほどの厚切り豚肉を使いますが、こちらのミルフィーユかつは厚切りにせず、しゃぶしゃぶ用肉程度の薄切り肉を何層にも重ねて、1cm程度の厚さにしています。
そんな肉の層から染みだした肉汁を、サクサクのパン粉がコーティング。
深みのある味わいのソースをかけて食べた時あなたは、さながらとんかつ界のフロンティアを旅するカウボーイです。
こちらの花しずくでは、そんなミルかつとへぎそばの定食を食べることが出来ます。
こういった豊富な味覚のバリエーションも、ランチの満足感を高めてくれますよね。
そんな花しずくですが、渋谷店は閉店しました。
池尻大橋にもお店があり、むかし一度訪ねたことがありますが、その時にはミルかつはメニューにありませんでした。
2位:モネ
社会人はまさに、「時は金なり」であります。
昼休憩は、業務時間内の小休憩とは違って、①昼食をし、②気分転換もし、③休息をも取る、というように3つのことを行わなければいけない貴重な時間です。
出来ればこれらを一度に行い、満足出来る昼食とすっきりした気分転換、ゆったりとした休息を取りたいものです。
そしてそのどれもが、この店にはあります。
こちらは静かな町の洋食屋さんです。
60代くらいのおばあさんがふたり、おじいさんがひとり、30代ぐらいのお兄さんがひとりの、合計四人でお店を切り盛りされています。
主におばあさんが接客をしてくださるのですが、それがとても丁寧で、心癒やされます。
またここの生姜焼き定食は、肉がいわゆる生姜焼き用の厚い肉ではなく、細切れ肉のため、肉汁とソースがじつによく絡み、こいつと千切りキャベツをご飯と一緒にかき込んだ日にはもう、体中の全神経が生姜焼きのとりこです。
接客の行き届いた落ち着ける空間でそんな絶品料理を味わえば、きっと大満足の昼休憩を過ごせることでしょう。
そんなモネですが、2011年の2月を最後に惜しまれつつも閉店しました。
1位:ぶどう酒屋
ここまで見ていただいた通り、渋谷は飲食店激戦区です。
この8年あまり、僕はたくさんのお店を見つけては気に入り、そして消えていく名店たちを目の当たりにしてきました。
渋谷で飲食店を続けていくことは、本当に難しいことなんだなと実感しています。
こちらのぶどう酒屋さんは、そんな激戦区・渋谷で、僕が働き始めた9年前にはすでにありました。
そして安心してください。
素晴らしいことに、2015年12月現在、存続しています。
なかなか伝わりづらいかもしれませんが、チェーン店でない個人経営の店舗で、これは本当に稀有なことなのです。
こちらは洋食店で、主にハンバーグを扱っています。
ハンバーグはソースがデミグラス、カレー、テキサスチリ、和風、チーズクリームの5種類があり、ハンバーグの大きさも普通のとジャンボとで2種類、トッピングも付ければおなか大満足のボリューム、ランチタイムのご飯大盛り無料と、どこを取っても死角なし。
追加料金で食後にコーヒーも付けられます。
2006年。
22歳の僕は、この近所で働き始めました。
右も左もわからない中、先輩や社長にここへ連れて来てもらい、おごりでジャンボハンバーグを食べたこともたくさんありました。
いわゆるベンチャー企業で楽しいことも理不尽なこともたくさんありました。
そして27歳。
僕は転職し、渋谷から離れてしまいました。
その翌年の28歳の時にまた転職し、もう一度渋谷で働き始めた記念に1年ぶりにぶどう酒屋を訪れたのですが、お店のお母さんが「あら、久しぶりね」と笑って迎えてくれたことは、僕に「渋谷に帰ってきた」ことを嬉しさとともに実感させてくれました。
2015年。
いや、もう時代は2016年になろうとしています。
むかしぶどう酒屋で有線でかかっていた、「虹とスニーカーの頃」や「ジョニーへの伝言」は、最近はもう聞かれなくなりました。
それでも、変わらないハンバーグがある。
9年前から変わらない、お母さんの笑顔の接客がある。
それが僕はたまらなく嬉しいのです。
来年もまたきっとここのお世話になります。
ぜひとも末永く渋谷でお店を続けて欲しいと思います。
おわりに
いかがだったでしょうか、シブ−1グランプリ。
「なんであの店が入ってないんだ」などのご意見ももちろんあると思います。
もしそういったお店をご存知の方がいらっしゃったら、ぜひぜひ紹介してください。
むしろ一緒に行きましょう。
そのお店があるうちに…
何ヶ月か立って働いていた時の思い出
この記事は、スタンディングワーク Advent Calendar 2015*1 の24日目です。
僕は、2014年7月3日から10月31日まで立って仕事をしていました。
スタンディングをはじめたきっかけ
きっかけはいくつかありました。
ひとつめは、同じ職場でスタンディングを始めている人がすでにいたこと。
そのことで、職場で浮きすぎることもないだろう、という打算がありました。
ふたつめは、同じフロアでスタンディングをしている人がいなかったこと。
そのことで、良い意味で目立てるだろう、という打算がありました。
みっつめは、「1時間座り仕事をすると寿命が◯◯分縮む」という言説が流行っていたこと。
そのことは、周囲の人から「なぜ立ってるの?」と言われた時や、自分の中から「なんで立ってるの?」という疑問が湧き上がった時の答えにすることが出来そうだと考えました。
そんなわけで、実際にスタンディングワークを始めることにしました。
スタンディングデスク選び
ちゃんとしたスタンディングデスクは、概ね高価です。
ピンきりですが、電動で、気分によって座り仕事形態と立ち仕事形態を選択出来るタイプのものは、10万とか20万とかそれ以上とかとかします。
正直長続きさせる自信は無かったので、ポンと高額なおデスク様を購入する気はありませんでした。
他の選択肢といえば、 Kickstarter に出ていた安価なスタンディングデスクでした。
一例ですがこういったところです。
ただ Kickstarter なので、キャンペーンが終わるまではデスクは届きません。
そして多くの場合、キャンペーンが終わっても数ヶ月間デスクは届きません。
さらにデスクが届いたころ、僕のやる気はおそらくありません。
そんなわけで、この選択肢もなくなりました。
残る選択肢はひとつ。
それは、自作。
しかし、僕にちゃんとしたスタンディングデスクを作り上げるためのDIY力や時間はありません。
デスクが完成したころ、僕のやる気は無いとはいいませんが半分以下である自信があります。
というわけで、木材を買ってきて適当に積むことにしました。
これなら飽きた時すぐに解体して本棚代わりに出来るので、無駄になりません。
こちらは実際の様子。
わかりにくいですが、蓋も底も無い正方形の箱をふたつと、天板代わりの長い板を購入しました。
箱がひとつ1500円。
天板が一枚1200円。
合計で4200円程度で済みました。
当時は MacBookPro をディスプレイにつなげて使っていたのでこういう構成になりましたが、現在は MacBookAir を1台だけ使っているので、その場合は箱も一つで良くなることでしょう。
始めてみてどうだったか
1. 作業に向き不向きがある
予め「最初の3日間がつらいぞ」などと聞いていたのでどんなものかと思っていましたが、そちらは案外平気でした。
ただ実際にやってみると、立ち仕事の向き不向きがあると感じました。
よく言われていることでもありますが、立ちながらは、考え事や読み込みをするのには向いてないです。
落ち着いて作業をするには、立っていると気が散りがちで集中が途切れることがしばしばありました。
その反面、すでに頭の中にある物事を形にするときには気になりませんでした。
向いてないと思った作業
- 資料や本の読み込み
- 調査
- 設計
- 調査/設計/実装のレビュー
向いていると思った作業
- 実装
- すでに考えていた文章を書く
2. 疲れる
当たり前ですし、よく言われていることです。
疲れるので、帰ってからよく眠れます。
僕が言うまでもないことですし、このアドベントカレンダー*2でも何度も触れられているので詳細は割愛します。
3. 他の人が興味を持ってスタンディングを始める
まさに僕がスタンディングを始めたきっかけなのですが、他の人がやっているということは、興味のあることを始めるための大きな原動力になるようです。
4. 目印になる
僕はフロアがいくつかわかれている場所で働いています。
ときには他のフロアで働いている人に訪ねてきてもらうこともあります。
そんな時、座席表を見てもらうよりも「XX階の立ってる人がいる場所です」と言えます。
また、見える範囲で「普段あのあたりにいます」と話すときにも、「あのへんに立ってます」と言えるので便利です。
オフィスフロアにおけるランドマーク、それが僕でした。
そして、2015年12月
座り仕事最高。
購入した木材は、素敵な棚としてデスクの上で余生を過ごしています。
触発されてスタンディングを始めた同僚は、オフィスフロアにおけるランドマークとして活躍しています。